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「来たか、皆の衆
少し見ていきたまえ。2-Aは庶民の夜店だぞ」
(この人に関してはもうあまり驚くこともあるまい)
(ハニー先輩って、弟いたんだ…)
双子やハニー先輩も遊びに出てしまい、今は環先輩と一緒にいる
「鏡夜先輩は?」
「鏡夜は中央棟広間の方だよ
ご両親が見えてるからね。うちの父親もそっちはいるだろうし」
「環先輩のお母さんはどちらに?」
「んー?どこかなー?フランスかなっ?
そういえば、理央、お兄さんは?」
『あ…はい、もう来てると思います。多分、中央棟で挨拶回りに』
「挨拶回り?」
環先輩が首を傾げているのに、無言で眉を下げてニッコリと微笑んだ
「鏡夜」
「ああ。呼びに行こうと思ってたところだ」
鏡夜先輩の元へ向かおうとした時、外廊下で鏡夜先輩と出くわした
「馬車の支度の方はどうなってる?」
「中庭だ。今最終チェックに行くところだよ」
「は?馬車?」
『あの、馬車って…』
なんのこと?と思っていると、「お祖母様!!」と環先輩が歩いてくる女性の方に走り寄っていく
あれ、もう1人
『(ヒュッ』
「…理央?」
走っていく環先輩を見つめながら、カタカタと震える拳を強く握りしめた
「へえー。環先輩の…」
「僕キライ」
「え…?」
「僕、あの人嫌いだもん」
ハニー先輩から笑顔が消えた
「まもなく部の方のイベントがあるんです。よろしければぜひ…」
「触らないでちょうだい
汚らわしい」
「スミマセン。さっきまで夜店を出してたもので」
「…洗っても同じことでしょうよ
子を捨てて行方をくらますような恥知らずの…妾の子が」
え…
環先輩の脇を歩いていくお祖母様と、「弥生子さん」
「…挨拶の一つもできないのかしら」
『ぁ…………!こ、こんにちは…』
「…礼儀がなっていないのは母親も同じね…
本当に、あなたなんて生まれなければよかったのよ
恥知らずの妾の子が」
ズクンと痛む胸を押さえ、言われ続ける言葉の槍を我慢した
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チョコモナ(プロフ) - このお話を読ませていただいて、とても素敵なお話でした!ずっと更新されてないみたいですけど、もう更新はしないのですか?その先の物語も読んでみたいです! (2021年9月1日 14時) (レス) id: f7473ba114 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2020年10月27日 0時