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「あの死体はフェルペスさんだったってことですか!?」
「えぇ。あの時、お嬢様の大根役者ぶりと先生のお人柄のお陰でその場を凌いだのですが…」
「先に戻ってるよ」
「じゃあ俺たちも戻りましょうか」
「私は夜の準備があるので先に戻っていてください」
角を曲がったグレイ伯爵を見届け、すぐに部屋に戻り、フェルペス様をベッドの下に隠し入れ、自分の死体に扮しました
それと同時に、グレイ伯爵が部屋に入って布をめくりました
「………まさかね」
ｶﾞｯ
「そんなわけないか…」
まさか、顔面を蹴られるとは思いませんでしたが
「………危ないところでしたね」
「あとはご存知の通り、ジェレミー牧師として坊ちゃんとお嬢様をサポートし、ウッドリー様は逮捕され無事、坊ちゃんとお嬢様は罪から逃れたということです」
「わからない…話を聞いて事件…いや、全てがわからなくなりました。だってそうでしょう？」
先生の困惑ぶりは当たり前のことだと思い、紅茶を口に含む
「事件が難しいんじゃない…状況が異常なんです」
「確かにそうかもしれません」
「でもそれは仕方のないことなんです。全ては、女王陛下のお望みなのですから」
「えっ!?」
『ドイツからの客人、ジーメンス。彼の銀行は国内の船舶開発などに多額の投資を行なっており、ドイツ重工業発展の中心人物と言っても過言ではない』
「今や英国の地位はドイツやアメリカに脅かされつつある
陛下はジーメンスを潰し、ドイツ軍事力成長の阻止を謀った」
「彼1人を殺しただけで!?」
「確かにジーメンスはただの銀行家にすぎません
その影響力は町の羽ばたき程度かもしれない
けれどそれはいつしか大きな嵐となる、バタフライ
『たった50年で世界に君臨する大英帝国を創り上げたヴィクトリア女王陛下
彼女には、
コトン、とカップを置き、プティを頬張る
「しかし、なぜグレイ伯爵は貴方達に罪をなすりつけようと？」
「お恥ずかしながら、ちょっと
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2020年10月11日 21時
