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16-4 ページ23

『…影山』

「どこか行くのか?」

『お使い。砂藤と米とみりん買って来るだけ』

「俺も行く」









ちょっと待ってろ。と、中に入っていく影山に大きめのため息を吐いた









「本当に…待ってた」

『…………待てって言ったの、お前じゃん』









スマホの画面の電源を落とし、財布を確認して歩き出す









「坂城はよくこういうの手伝うのか?」

『婆ちゃんのためにな…
腰痛めたりするから、婆ちゃんの代わりに畑とかもやってるから朝は結構早い』

「………偉いな」

『……………………別に。好きにさせてもらってたからには、少しでも孝行しないといけないし…
それに…』

「?」

『婆ちゃんは私を見捨てなかった』









あいつらみたいに、私のことをずっと信じてくれたから…だから、だから婆ちゃんのために









「お前、ホント偉いよ」

『だから、こんなの当たり前…』

「偉いよ、お前」

『………』









フッと柔らかく笑った影山に、虚を突かれたような顔になる









『……………お前はさ』

「?」

『なんで、私なの?』

「?」

『お前なら、女の子選び放題だろ?
言い方はアレだけど、お前背も高いし黙ってればイケメンじゃん
バレーバカをわかってくれるヤツいるでしょ』

「お前じゃなきゃダメなんだ」

『……!?』

「お前じゃなきゃ、嫌なんだ」









迷いのない瞳、その真っ直ぐなその気持ちを向けられて、誰が照れない









「?坂城、風邪でもひいたのか?」

『うっさい!!』









なんで、なんで…!









(あんな奴の言葉で……!)









救われた気になるんだ…









「坂城?」

『…………私、お前だけは絶対好きになんない』

「(ガーン!!」

『…………………お前だけは…』

「…坂城?」

『……どうせなら、好きじゃなくて…嫌いになれよ』

「!」









なんで私なんだ



可愛げもない、喧嘩もする、優柔不断でバカで、自分の気持ちに素直になんかなれない









なんにだって、関心なんて少ないのに…









つまんない人間を好きになる影山のことがわからない

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∞霧崎 七美∞(プロフ) - ニシノヤさんの漢字の変換が間違ってますよ!西野ではなく西谷です。 (2022年2月18日 0時) (レス) @page29 id: 85ae7fe5a4 (このIDを非表示/違反報告)
サッカーバカ(プロフ) - 河川革皮さん» え、コメントありがとうございます!河川様の作品、月島くんの夢小説、いつも拝見させてもらっています!未熟者ですがよろしくお願いします (2020年8月18日 20時) (レス) id: 7487ed3f06 (このIDを非表示/違反報告)
河川革皮(プロフ) - いつも作品見てます!ハイキューと暗殺教室のコラボ、いいですね!すごい文字の書き方も上手だし、面白いです!頑張ってください!! (2020年8月13日 8時) (レス) id: 90a63fb1d8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2020年8月12日 11時

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