排球部の王様の恋 (ページ9)

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2話交流の時間ページ9

「あ、透留!!!」

「えっ!?」

「あ、日向!!」

おおらかな感じの人が翔陽を止めるけど、それを無視してこちらに一直線に走ってくる翔陽は「来たのか!?」とキラキラとした顔で見てくる

『凄いね…さっきの』

「見てたのか!?」

『うん』

だろ、そうだろ！と、テンションのあがる翔陽に「日向ーーーーーッ!!」と、先程のおおらかな感じの人が翔陽に叫んだ

「す、すんません!!」

『じゃ、行くね』

「えっ!? もっと見ていってよ！」

『…そうしたいのは山々だけど』

「？」

『……翔陽にボールあげたアイツがいる限り、絶対に嫌だ』

「え、影山？…ヒッ」

影山に振り返った翔陽は短く悲鳴を上げ、「か、影山が怒ってる…！」とカタカタと震えている

「ひーーーなーーーたーーー」

「え、わっ！す、すんませんキャプテン!!」

「全く…。ん、君は…」

『こんにちは』

「日向、その子は？」

「坂城透留で、影山と同じクラスなんです!!」

「じゃあ、1年か」

『はい』

休憩！と、マネージャーらしき人が声をかけた後、わらわらとバレー部の男子がこちらに歩いてきた

入り口塞いでどうするんだ

「なあ、透留。とにかく、中に入れよ」

『…邪魔にならないの？』

「ならないならない！」

『あ、ちょっ』

グイグイと腕を引っ張られ、中に入るとブワッと熱気が襲ってきて、『うわぁ…』と短く言うと「は、なんでいんの？」と言う小さく投げられた言葉に反応する

『なに、来ちゃいけないわけ？』

「…邪魔なんだけど」

『別にプレイしないじゃん』

「視線がうざい」

『言葉がうざい』

「ちょ、ツッキーもサッキーもやめてって」

バチバチッと火花が散る視線に「まあまあ」とキャプテンと呼ばれていた人が間に入ってきた

「俺は澤村大地。キャプテンだ、よろしくな坂城」

「俺は菅原孝支、副主将ね」

「俺は東峰旭」

「俺は西野夕！」

「田中龍之介だ」

『…坂城透留です。1年3組です』

「坂城はバレー部か？」

『帰宅部です。中学と』

「自信持って言えることじゃないでしょ」

サラッと言った月島とつかみ合うと、「こらこら！」と田中さんが間に割って入ってきた