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8-5 ページ35

「影山〜。今からランニング行くって」

「おう」









春練習、簡単なコースを走り隣町まで走るというなかなかのハードな走り込みが始まる









「お。この辺りじゃないか?問題の坂城の中学」

「あぁ、椚ヶ丘」

「おぉ!」









立派な私立校…椚ヶ丘学校が見えてくると、少し休憩がてらそのあたりに足を止めて息を整えた









「でっけぇ…」

「中高一貫の私立校だからな。頭も相当だ
偏差値、中学は66、高校は71だったな」

「そんなに!?」

「おう。だから、坂城が烏野に行ったこと自体が大問題だったな
国立にいける頭の人間が、烏野に行ったのが驚きだって」

「婆ちゃんがいるから、こっちにきたって言ってました」

「おうおう、家族想いな奴」









その時、椚ヶ丘の正門から「あっち〜」と廃材を両肩に乗せて歩いて出てきた私服の生徒がいた









「やっぱ、どんだけ来ても冷房の湿度管理された部屋が恨めしいぜ…」

「うちの旧校舎にもつけて欲しかったね〜」

「早くこれ、片付けて戻ろうぜ…アイス食いてぇ〜」

「茅野がプリン持ってきてたな」

「磯貝のおにぎりもあったよね」









えげつない量を持った私服の人間が2、3人出てきてゴミ置き場の方へ歩いて行き、ガラガラとゴミを出した









「さーて、買い出しなんだっけ?」

「えーと、とりあえず、デカい飲みもんだな。お菓子はいるかな」

「やめとけやめとけ。この暑さで、まずくなる」

「お菓子は夜でいーじゃん。早く行って戻ろー
透留が磯貝のおにぎり食べ始める」

「やべっ!! それはすぐになくなるじゃん!!」









走って行った2、3人の奴らから気になるワードが聞こえ、「透留?」と日向が首を傾げた









「ここは坂城を含めるさっきの奴らの出身校でな
ほら、見えるだろ?小さく見える木の屋根」

「あぁ、アレか」

「なんなの?」

「アレはこの学校では使われなくなった「旧校舎」って言われててな
坂城たちはあそこで勉強してたわけだ」

「えぇっ!?」

「あの綺麗な校舎じゃないのか!?」

「ま、弾き出された奴らの学ぶ学校だな
便所は汚いし冷房もない、雨漏りだらけに虫もいりゃ夜には溜まり場になる
劣悪な環境下での勉強は苦痛だったろうな〜」

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お稲荷大好き(プロフ) - いやぁーいっすねー!夢主ちゃんの性格ドストライクですわ、、もちろんストーリーもですよ?      これから勝手に更新楽しみにさせていただきます!頑張ってください! (2020年8月5日 23時) (レス) id: 81eca2f435 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2020年8月5日 19時

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