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この烏野に来たのには特に理由はない
ただ、バレーが強いとかそういうのであって、決してバレーがしたいわけではない
中学の時は帰宅部だったし
(でっかい人いるなぁ)
振り当てられた自分の教室に入って、真ん中あたりの席に座り、1番最初の出席番号に座ることとなるのは、もう慣れたものだ
欲を言えば…窓際の日当たりの良い席で昼寝がしたい
「……………………………………」
『……………………………』
…席に座ったのはいいけど、なんか…見られてる
隣からの視線を無視しながら、スマホと睨めっこし音楽の音量を上げていかにも気づいていないというアピールをすること3分
「なぁ」
(ほらきた)
絶対声かけてくると思った
「お前、なんていうんだ?」
『……………………………………坂城』
「下の名前」
『…透留』
「…俺は、影山飛雄」
『ふぅん………』
一切目を合わさずに会話をすると、「あのさ」と私の右手首を掴んできた
おかげでスマホは手から滑り落ちたし、イヤホンのジャックが抜けて音楽は流れるし…
「俺と付き合ってください」
『え、無理』
初対面にして顔合わせ3分、自己紹介は名前のみ
変なのに好かれてしまった場合の対処法は、アドバイスブックに載ってたっけ?
と、いうのが一連の流れであり、まさにこの2週間、毎日顔を合わせるごとに「付き合ってください」「好きです」とか、告白のオンパレードで、私はもう精神的にダメージが来ている
(はーーー……やっと昼休みだ)
1時間目をふけたおかげで、2時間目以降は出なくちゃならなくなり、おかげで隣からの視線とちょっかいと告白を休憩なしで聞くこととなった
昼休みに彼は私よりも若干小さい男の子とどこかへ行ってしまい、今は平和な時間を過ごしているのである
『おばちゃん、焼きそばパンとあんパンとバターパン』
「あんた…パンだけって」
『なに?』
「ちゃんとご飯食べたら?」
「ツッキー…」
『余計なお世話なんだけど』
「だから小さいのに」
『あんたがでかいだけ!!』
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お稲荷大好き(プロフ) - いやぁーいっすねー!夢主ちゃんの性格ドストライクですわ、、もちろんストーリーもですよ? これから勝手に更新楽しみにさせていただきます!頑張ってください! (2020年8月5日 23時) (レス) id: 81eca2f435 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2020年8月5日 19時