強者の首を狩れ【BANANA FISH】 (ページ40)

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後ろをチラリと一瞥した後、バッと後ろを向けば遠くの方にこっちを見て足を止めた奴がいた
ぷくーーっとガムを膨らませて後ろ足で進んでいくと、「姉さん？」と聞いてくる英二に『んー？』と曖昧な返事を返す

1人…念のために2人いると仮定しておくか…

目的地周辺に着いたものの、張大という店がない

「おかしーな…その辺りのはずなんだけど…」

周りを見回しながら見ている英二の横でこちらを見ている少年たちに『Hi』と声をかければ、彼らはこちらを見て少し驚く

『観光でこの辺りに美味しい中華屋さんがあるって聞いたんだけど、どこにあるか知ってる？』

「観光？」

「こんなところに？」

『張大って店。そこのご飯が美味しいって聞いたんだよ…。その店にいるっていうショーターって奴に会いに行ってくれって…アッシュに頼まれてね』

「「！」」

『あまり大声で話したくない。できるだけ穏便に、自然とした流れで答えてほしい』

2人にだけ聞こえるような声量で話すと「張大ならそこの散髪屋を曲がったとこだ」と教えてくれる
肝心のショーターとやはらどこにいるんだろうか

『張大に行けば会える？』

「オーサーの仲間が血眼で捜し回ってる」

『OK。サンキュー』

手を振って英二の肩を抱いて足速に張大へ向かう
つけてきてる奴もいるな…

『英二、先に入ってろ』

「え？あ、うん…」

『ちょっと一服する』

「もー…早くしてね」

『はいはい』

店の中に入ったのを確認し、テーブルについた英二を見た後、不自然でもない動きで店に入ろうとした男に『ねえ』と声をかける

『お前…つけてきてただろ』

「！」

『…なんの用？』

「お、俺は…」

『オーサーか？ディノ・ゴルツィネか？まあ、どちらにせよ…』

「ひっ」

火をつけて間もないタバコをピンッと指で弾いて地面に落とし、ザッと強めに足で踏みつけて火を消す

『ちょっと、お話しないか？』

「ひ、ひゃい…」

『怖がんなくていいよ〜。命まではとんないからさ
あ、でも…素直に喋ってくれないと…お前のブツ、使い物にならないようにはなるかもな』

さ、行こうかー。と男の腕を引いて路地裏の中に入り、ドカッバキッという音を響かせ、めぼしい情報をもらって『んじゃ、おやすみ〜』と協力睡眠薬を飲ませてそのまま放置し、張大に向かう