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「アーッシュ！」
「アッシュ！」
スキップたちが叫ぶのも聞かずして車が豆粒にまでなるほどのスピードを出して走っていくアッシュに『あーあ…』と呆れた
あんなやつ、放っておけばいいのに…
「ショーター！アッシュは？」
「おっせーよ、おっさん！アッシュは奴の後を追いかけてった！」
「なに!?」
「！海斗!!」
『やぁ、ジェンキンズ警部…遅いよ』
「お前さん…！チャーリー、早く救急車を！」
「は、はい！」
『大袈裟だな…止血すればいいだけだよ』
スキップの手を借りながら立ち上がると「お姉さん…」とあのサングラスの少年がいた
『また会ったな』
「大丈夫か!?」
『ま、なんとかなるさ』
ポンポンと肩を叩いて救急車に乗り込む。こんな軽い傷で救急車呼び出すとはな
救急隊員が応急処置をしてくれると「あとは病院で」と言ってくる
(さてと、あいつの行方だが)
嫌な予感がするな…
その予感が的中したのは、病院に着いて手当てを受け包帯ぐるぐる巻きになった自分の脇腹と肩にイラついている時だった
「海斗ちゃん、チャーリーが来て欲しいって」
『どこに？』
「住所は…ここだって」
『転送してください。行ってきます』
「あ、あぁ…気をつけて」
伊部さんから転送された住所に向かうと、チャーリーたちと会った分署とは違う分署についた
外で見上げて待っていると、「海斗！」とチャーリーが出てきた
『怪我人をすぐに呼び出すとは、やってくれるな』
「すまない…一応、事情聴取のために」
『いいよ、気にしてない』
肩をすくめながらチャーリーの後をついていき、取調室なるものに入ると、「お前…」という声が聞こえて来る
手錠をかけられてボロボロのアッシュがいる
『やーっぱり逮捕されやがったか…』
「海斗、怪我はどうだ？」
『さっきやっと麻酔が効いてきましたよ。お陰で痛くってしょうがない』
ジェンキンズ警部にそう返すと、「よぉ、ジャパニーズ」とアッシュの前に座っている男が振り返りざまに言ってくる
鼻で笑いながら『ドーモ、初めまして』と言うと、「こっちに座れ」とアッシュの隣に置かれたパイプ椅子を指さされた
素直にそこに座ると、『…で？何が聞きたいの？』と聞いてやると、刑事さんはアッシュが殺人をしたことや洗いざらいにペラペラと話し始めた
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2021年10月19日 11時
