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(やべぇ、早く病院に…!)
その時、タタタ…と近づく足音がした
顔を上げると扉の前に拳銃を構えたペストマスクの人物が立っていた
「テメェ、楽しい楽しい爆弾の解体中に惚れた女が倒れたんだ、邪魔してんじゃねぇ!」
凄んだ俺に向かってペストマスクはトリガーを絞る
撃たれる、と思った瞬間佐々木を抱き込み守るようにした時俺たちの前を何かが遮った
車のドアだ
班長が車のドアを盾にして飛び込んできた
「班長!」
「丸腰で、銃持ってる奴に凄んでんじゃねぇ!」
班長は車のドアを持ったまま、ペストマスクに突っこむと、奴は大きくジャンプして避けると空中で一回転し着地する
そこに諸伏の回し蹴りが決まり、そばにあった棚に倒れる
蹴られた弾みで拳銃が宙を舞い、諸伏が素早く取って構える
「ヒロ!」
「ゼロは無事!? って、佐々木!?」
「さっき銃撃された時に倒れ込んだ時、どっかぶつけたらしい!さっきまで意識あった!」
諸伏はペストマスクの人物に銃を向けたまま尋ねてきたが、俺の腕の中にいる佐々木を見て驚いていた
佐々木の持っていた銃を同じようにペストマスクに向ける
「すまん、助かった!」
「奴がぶっ壊した車のドアを持ってきて正解だったな」
車のドアを盾にする班長の横でゼロが拳銃を構える
銃を取られた上に4人に囲まれた奴は、いきなり背後の扉に向かって走り出した
ヒロが銃弾を放つもの弾は当たらず、非常階段へと向かっていく
「待て!」
諸伏と班長があとを追い、ゼロは「これ、使え!」と上着を脱いで俺に投げつけてくる
ぐるぐるに巻いて佐々木の頭に押さえつける
「くそっ…!死ぬなよ、馬鹿野郎!!」
グッタリとする佐々木をゆっくりと横にし、爆弾の解体を進める
遅れた分をきっちりと取り戻さねぇと
降谷side
非常階段へと飛び出したペストマスクの人物は右袖の中からフック付きのワイヤーを射出した
フックが向かいのビルの手すりの壁に引っかかり、ペストマスクの人物は非常階段の手すりを乗り越えて大きくジャンプした
ヒロが捕まえようと飛び出して手を伸ばすがすんでんのところで届かず落ちそうになったのを班長が抑えた
「2人とも避けろ!」
「「!」」
「逃がさないよ」
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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2022年5月4日 21時