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29話 それが聞きたかった ページ43

ー屋上ー








クリスティーヌが屋上に通じる扉を開けると、いつの間にか日が暮れて煌びやかな渋谷の夜景が広がっていた
扉にチェーンをかけらヘリポートに上がる階段へ向かう













「チッ、遅れてやがる…」











ヘリポートにヘリコプターはまだ到着しておらず、スマホで位置の確認をしていると、「もう諦めた方がいいと思うけどな、クリスティーヌさん」と背後から声がし、振り返る















「つか、もうプラーミャって呼んだ方がよさそうだね」











短い髪をなびかせ、ポケットに手を突っ込んで立っているコナンがいた














「お前……一体何者だ?」

「江戸川コナン、探偵さ」

「探偵だと…?」

「あんたの計画は失敗したんだ。彼らをまとめて殺害する計画はね
エレニカさんたち、ナーダ・ウニチトージティは、あんたを追って世界中どこへでもやってきた。流石のプラーミャも追い詰められた
だから、起死回生となる計画を立てたんだ。彼らを一か所に集め、得意の爆弾で吹き飛ばす」













突然、クリスティーヌがフッと肩を震わせて笑い出した













「さすが探偵を名乗るだけのことはある。お前の言う通りだ、少年。私はまず自分が引退するという噂を流し、続いて村中に近づいたのよ」

「そして、村中さんを何者かが狙っているっていう話を作った」

「プラーミャが絡んでいるとなれば、奴らは勇んでやってくる。私を捕まえる最後の機会じゃないかと焦ってね」

「あんたには、もう一つ目的があった。目撃者の暗殺だ。あんたはプラーミャとしての自分の姿を見た者を全て殺害してきた。だけど…」

「そう。私はかつてこの日本で屈辱を味わったんだよ。あの5人の警察官によって…!」













忌々しげに言い捨てたプラーミャの脳裏には、3年前のあの日の出来事が思い浮かぶ






安室、松田、伊達、諸伏、そして佐々木の5人に爆破を阻害された上にマスクをかぶっていたとはいえ姿を見られてしまった











「ターゲットはその時の…」

「ご名答。警視庁を深く調べた結果、松田と佐々木は既に殉職していて、伊達も交通事故で死んだ
残るは“ゼロ”、“ヒロ”と呼ばれていた2人。“降谷”、“諸伏”という名前だけはわかったが、どれだけ調べてもその2人の情報は出てこなくてねぇ…」

「そそで、松田刑事と佐々木刑事を殉職させた爆弾犯を使って、暴き出そうとしたんだな?」

「そう」

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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2022年5月4日 21時

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