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「佐々木先輩」
「みゃーちゃん、怪我は…平野と半澤も！」
「なんともないよ」
「俺も。宮野も怪我はねぇよ」
「先輩、俺は大丈夫です。あの、すみません…お見舞い」
「そんなのいいよ！よかった…みゃーちゃん…」
「先輩…」
震えながら俺の両肩を掴む先輩は、「本当に…よかった」と呟いている
平野先輩と半澤先輩は黙ったまま俺たちを見ている
「姉さんみたいに、死んじゃったらって…どうしようって…」
「！」
「平野から連絡きて、本当に…怖かった」
震えている先輩の体を抱きしめて「俺はなんともないですよ、先輩」と安心させるように言うと先輩は「うん、うん…」と何度も頷いていた
先輩の背中の奥、メガネをかけた刑事さんらしき人が俺の奥を見ていた。視線を追うと、そこにはスマホを操作して鋭い眼差しでメガネの刑事さんを見るコナンくんがいた
(コナンくん？)
キミは一体、なにを…
俺たちは事情聴取のために渋谷中央警察署に向かった
会議室にはコナンくんたちがあのビルに行くきっかけとなった人…村中さんとクリスティーヌさんらが青ざめた顔でやってきた
「本当に無事でよかった。火事になったところが、キミ達が向かったビルだと聞いた時はさすがに血の気が引いたよ」
「怖かったけど、排水管を伝って下りたんだ」
「えっ、そうなの？」
「うん」
「はぁ〜、すごいな」
コナンくんの説明に佐々木先輩が驚いて目をパチクリとさせていると、村中さんは「俺より勇気があるね」と小声でコナンくんに言った
そんな村中さんの後ろには、クリスティーヌさんが今にも泣き出しそうな顔をしていた
「クリスティーヌさん、ボク達は大丈夫だから。そんなに思い詰めないで」
「……ありがとう」
「コナンくんの話によると、タイマー式の爆弾がいきなり作動し部屋の扉が閉められたと…」
「うん」
「いきなり扉が閉まって、コナンくんだけが閉じ込められたんです」
「入ってきた人間を確実に殺害するつもりだったのでしょう」
もしも、あのままコナンくんが脱出できていなかったらと思うとゾッとしてしまう
本当に助かってよかったと思う
「それで、クリスティーヌさんに連絡してきた招待者というのは？」
「…確認してみたのですが、そんな連絡をした覚えはないと」
「現場周辺の聞き込みをしてきます。爆弾を運び込んだ者を見ている人がいるかもしれません」
「それならもう大丈夫だ。すでに千葉がやっている」
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2022年5月4日 21時
