探偵の姉は暗殺者です (ページ6)

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前原「あー、それ俺も思ってた」

「美人だから外せばいいのに～」

肩につくかつかないぐらいの髪をクルクルにしたふわふわ系女子が声をかける
音風は『これ？』とメガネを指差した

『これは正体をバラさないためのアイテムなの!!クラーク・ケントもびっくりの優れものよ？』

ウインクをして見せれば、生徒達は「うわぁ…」と頬を染めた

『あら、みんな風邪なの？』

殺「ヌルフフフ……では、次で最後ですよ！」

「あ、じゃあ、僕」

殺「おや、渚君」

茅野の隣に座っていた渚と呼ばれる男子生徒
音風はメガネをかけ直し、『何かな？』と笑ってみせた

渚「僕は潮田渚、で、聞きたいんだけど…降矢さんはどうしてこのクラスに来たの？」

『……』

音風の顔から笑みが消え真剣な眼差しになる
このクラスに来れば絶対に聞かれるであろう質問に、音風は口元を緩めた

『なぜだと思う？』

渚「えっ？」

『じゃあ、賭けをしない？』

渚「か、賭け？」

『えぇ、そう。なぜ私がここに来たのか…その理由を暴けるかどうかの賭け…こう見えて私はちょっと名の通った人でね
なぞなぞは大の得意なの！私がなぜこのクラスに来たのかを君達クラス全員が1年の間に言い当てれれば私の事を話してあげるわ
でも、1年の間にその賭けを私が勝ったら、殺せんせーの命は私がもらっちゃう』

「「!?」」

『逆に言えば、君達は私の秘密を暴けば勝ち、私は秘密を暴かれないようにすれば勝ち…どう？乗ってみる？
のるもそるも君達次第…どうする？』

前原「へへっ！面白そうだな!!」

「ああ、やろうぜ！」

「降矢の秘密暴こうぜ!!」

『(最も…君達に既に年齢ごまかしてるなんて…まずまず言えないし)』

騒ぎ出すクラスに殺せんせーは「皆さん！」と顔を赤くさせた

殺「月風さんと賭けをするのもいいですが、授業ですよ！「1時間目は親睦を深める時間だぁ！」中村さん!!?」

中村「いいじゃん殺せんせー。仲良くしたいじゃん！」

「さんせーい！」

『今時の中学生って素直な子達ばっかり何ですね』

殺「月風さんも中学生ですからね!?」

『(サバ読んでるけどね)』

べっと赤い舌を出せば、クラスメイトはあはははと笑う
どうやら潜入は成功のようだ