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12-6 ページ45

コナンと音風が階段を駆け下りて外に出た時には、小五郎を乗せた公安の車はすでに走り出していた
歩道に立ち止まり、荒い息をしながら車を見送る

すると、背後でカランコロンとドアベルの音がした
振り返ると、事務所下の喫茶ポアロからエプロン姿の安室が出てきて、持っていたほうきとちりとりで店の前の掃除を始めた

その右頬には音風と同じように大きな絆創膏が貼られている
コナンは安室に近づきながらズボンの後ろポケットからスマホを取り出すと、さっき撮った風見の写真を見せた

コナン「これ、公安の刑事さんだよね?」

安室「さぁ、知らないけど」

安室は横目で写真をちらりと見ると、背を向けるようにして掃除を続けた

コナン「怪我してるね、風見刑事も安室さんも。つまり安室さんもいたんだよね、姉ちゃんと一緒に爆発現場に」

安室「何の話かわからないな」

コナン「サミット会場の下見をしてたんでしょ?」

コナンの言葉に、安室の持つほうきが一瞬止まった。が、すぐにちらりとにゴミを掃き入れて、ドアに向かう

コナン「きっとその時、テロの可能性を察知した。だけど今のままじゃ爆発を事故で処理されてしまう。そこで容疑者をでっち上げた。違う!?」

『コナン君…』

コナンはドアの前で立ち止まった安室の背中に自分の推理をぶつけた
音風はそんなコナンの両肩に自分の手を添えコナンの隣にしゃがんだ

コナン「安室さんや彼みたいな警察官なら、パソコンに細工をしたり現場に指紋を残す事だって可能だよね?」

安室「警察はね、証拠のない話には付き合わないんだよ」

その言葉に音風は我慢していたものがプツンと切れた

「『なんでこんなことするんだ!』」

安室「……僕には、命に代えても守らなくてはならないものがあるからさ」

安室は背を向けたままそう言うと、ドアを開けて店の中へ入っていった
カランコロンと音を立ててドアが閉まる

取りつく島もない安室を見て、コナンと音風の胸にさざ波のように嫌な予感が広がっていった

「『(今回の安室さんは、敵かもしれない……!)』」

ーーーーー
ーーー


『…………』

音風は後でまたコナンと合流する事にし、警察庁で得た情報を手当たり次第に机に広げた

真剣に目を通していく音風を見た刑事達はその眼差しと冷たい目を見て冷や汗をかいていた

風見「工藤さん」

『…………』

風見の声に音風は眉をピクッと動かした

13話 冷たい目→←12-5



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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2018年11月25日 20時

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