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胸を張って颯爽と歩く風見を、高木たち刑事部が不審そうな顔で追う
風見「ガスを爆発させた発火物の件は」
黒田が「まだだ」と答えると、佐藤が素早く立ち上がった
佐藤「刑事部で電気設備を調べています」
風見「その発火物ですが、『高圧ケーブル』かもしれません」
黒田に向かって立ち止まった風見が言うと、黒田は「……続けろ」と風見を見上げた
風見は大型モニターに映し出されたレストラン街を指差した
風見「このレストランの壁の向こう側、左隅に揚水ポンプがあります」
高木「水道をビル全体に回すポンプですね」
立ち上がった高木が補足説明すると、モニターに揚水ポンプが拡大されて表示された
ポンプの横には高圧ケーブルの格納扉がある
風見「そのポンプに『高圧ケーブル』が繋がれています
『高圧ケーブル』は送電で熱を出しすため、『油通路』に冷却油が通してあり、そこに何かの拍子で火花が出ると、油に引火して燃え上がると言う例が過去にあります」
モニターでは『高圧ケーブル』が拡大され、さらにその断面図が表示された
ケーブルの中心には電気が通る導体があり、さらにその内側に油が流れるパイプがある
目暮「まさか、工事ミスが見つかったのか」
目暮の問いに、風見は「いえ」と首を横に振った
風見「しかし、『高圧ケーブル』の格納扉に焼きついた指紋がありました」
黒田「つまり、爆発前についた指紋か」
黒田に聞かれて風見は「はい」と答えた
風見「現場に入ったのは工事関係者と、今朝、警備点検した我々公安部だけ
よって、工事関係者の指紋及び警察官の指紋をデータベースで照合した結果、かつて、警視庁捜査一課に在籍していた、毛利小五郎の指紋と一致しました!」
大型モニターに『毛利小五郎』の写真とデータが表示されて、場内が一斉にざわついた
白鳥、高木が思わず立ち上がり、遅れて千葉和伸刑事も「えー!?」と腰を浮かす
佐藤「嘘でしょ……」
佐藤「佐藤も信じられないと言う顔をして立ち上がった
目暮「そんな、まさか……」
目を丸くした目暮と黒田は、モニターに映し出された小五郎の写真を見つめた
『はい、はい、わかりました。いつも通り、学校に向かいます』
音風は安室との電話を切るとそのまま椚ヶ丘中学校へと向かった
頬には大きな絆創膏やガーゼ、小さな切り傷やかすり傷を作りながら坂を登った
『降谷さん、一体何をするつもりなのかな…』
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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2018年11月25日 20時