元殺し屋はヒーローになる28 (ページ39)

今日:20 hit、昨日:3 hit、合計:22,922 hit

241-8 ページ39

「麗日くん!!」

『…っ〜！』

「わっ！やっぱり…青子ちゃんは、傷つけるつもりがないんだ…！」

「俺たちのことをいくらでもあいつならぶん殴ることができる…それをしないのは！」

「私たちを傷つけたくないから！」

「そうだよな、夜神月!!」

視界が歪んで照準をうまく合わせれなくて、意味がないと理解して片腕で目元を拭いながら構えても、手が震えてうまく力が入らない

「“個性”使って逃亡できるのにそれをしないのは、下手こいて俺たちを傷つけるかもしれないから!!」

「もういいんだ、夜神月！」

「戻ってこいよ!! 俺たち、そんなことでお前を」

「嫌いになるわけないだろ、青子!!!」

『…………ッッッッ！』

「みんなぁ!!!」

『…！』

目元を拭っていた自分がかすかに反応した
お茶子ちゃんのその後ろには、氷のジェットコースターのようなものがあった

(あ、やばい…)

あれで、こられたら…もう、無理だ

ましてやここは空中で、触れれる場所がない

(や、ばい…！射程内に入ってる…！すぐにそれないと)

「そらせない、そらさせない！」

「溶解度0.1% 保護皮膜用アシッドマン！」

「行け轟!!」

「あぁ！」

ねぇ、なんで？

焦凍、やめてよ

私、望んでない

キミを守りたいだけなの

荼毘のことは私がなんとかするから

だからキミは気にしないでよ

なんでそんな…辛そうな顔をするの？

泣きそうな顔しないでよ

ずっと笑ってて欲しかったのに、してほしくない顔をしてるの？

やめて、来ないで

私、ひとりでも大丈夫だから

ひとりぼっちなら慣れてるから

もういいよ、やめて

あそこは氷のおかげで空気が冷えてる。焦凍のしようとしてることがわかってるからこそ、この場から一刻も早く逃げないといけない

「膨冷熱波！」

『っ…………！』

冷えた空気に熱い空気が送られて驚異的な爆発が起きて勢いよくこっちに飛んでくる

(言いたいことなら、山ほどあって)

「関係ないだと…!? 大ありに決まってんだろ！家族だぞ!!!」

『っ…！私はキミとは家族じゃない!!!』

「家族だ!!! 世間がなんと言おうと！俺とお前は家族だ!!!」

『……このっ…わからず屋…！』

「どっちが…！」