元殺し屋はヒーローになる28 (ページ11)

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表の顔と裏の顔

どちらも欠けらば立ち行かない

だから彼女は従った

従って

従って

その脆さに眩暈がした

「………!!? 当時の公安委員会会長を殺害…!?」

『!?』

「そんな報道は…ヒーローと言い争いになり殺害したって…！」

《そうさ。公安はそこでもハリボテを守った。中枢の揉め事造反など見せられやしないのさ
知らなかっただろう？誰もが空想し、憧れた超人社会は薄く脆い虚像
そんなもの取り戻してどうなる。繰り返すだけだ
キラキラ輝く星だけを見せられ
また誰かが真実に蝕まれる
オール・フォー・ワンの支配する未来の方が、まだ幾らか澄んでるだろうぜ》

レディ・ナガンの声、そして軌道から全て予想して振り返れば、やはりいる

『そこ!!』

「5th(フィフス) 一点特化!!!」

(こいつ…!! 弾道から私の動き(パターン)を分析して)

『知らなかったよ…！どれだけ調べたって、どれだけハッキンたって、自分の目の前がもやがかって見ることができなかった!!』

「でも…ちょっとずつわかってきたところなんです」

(速い！)

レディ・ナガンのある方向へと向かう私たち
雨で視界が悪い中、目を細めながらも大きく移動する

「白と黒だけじゃない…世界のほとんどはグレーてわ、不安や怒りが渦巻いてる…」

“傷んだ上から蓋をして蛆が湧いた”

2人「だからこそ、そこに手を差し伸べなきゃ」

「ハリボテ教育の賜物だ」

『オール・フォー・ワンの支配する世界なんて平和なんてない！あなたもいちヒーローなら知っているはずです!!!
敵に奪い取られた平穏を前に泣いている子どもや大人がいることを!!
この世は最も美しく、残酷な世界であることを!!
オール・フォー・ワンの世界は、そんな美しい世界じゃない!!! 混沌が渦巻き、平和な世の中を全て消し去る!!!

平和の象徴が築き上げた世界を全て無に帰す!!! 私はそれを、絶対に許さない!!!』

オール・フォー・ワンに

死柄木に

幸せを奪われた人たちのことを知っているから

だからこそ

私は

『私だって…!! 誰かのヒーローになりたい…!!!』

(空中でもうまく関節へのダメージを避けやがる…パターン予測と乖離に専念している…!! ならば、思考を増やしてやる)

2人「!?」