元殺し屋はヒーローになる13 (ページ4)

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「緑谷、探したぞ。お前も“個性”2つ持ちだったのか？」

「え！」

「全力でかかってこいっつってたお前が力を隠してたのなら、俺は多少ショックなんだが」

「違う違う！多分…“個性”の派生というか…
根本は一つのもの…だと思うんだけど…今日初めてああなって自分でびっくりしてる状態」

「そうか。それは大変だったな、疑って悪かった。すげえことになってたなれ

(鋭いのに鈍いな、半分ヤロー)

(それが天然故の損である)

爆豪かっちゃんの言葉を静かに返す

「轟くんも凄かったよ。炎…あんなに使えるようになってたなんて」

「いや、まだだだ。それこそ今のお前と変わらねえよ
だからさ…俺はもっと上へ行くよ」

ー翌日ー

『おはよう、エリちゃん』

「お姉ちゃん！」

教員寮にいるエリちゃんに会いに行くと、小さな足で駆け寄ってきてくれた

そして、私の後ろにいるアイツを見つけると「ゆうえいのふのめん…」と恐れているエリちゃん

「アハハハ、何言ってんのかなこの子ォ！
何言ってんの、この子ォ!?」

「文化祭の時、キミのこと「雄英の負の面」と教えたんだ」

「僕こそ正道を征く男ですけどォ!?」

『黙れ』

怖がっているエリちゃんを安心させるように抱き上げると、「おう」と相澤先生が現れた

「物間に頼みたいことがあったんだが、いかせんエリちゃんの精神と物間の食い合わせが悪すぎるんでな」

「僕をなんだと思ってるんですかぁ、アハハハハ」

『やだな…卒業したらコイツと組むの』

教員寮の共有スペースに入ると「うーん…」と物間が声を上げた

「“スカ”ですね。残念ながらご期待には添えられません、イレイザー」

「…そうか、残念だ」

「エリちゃんの“個性”をコピー…!?」

「物間くん、スカって…」

「キミと同じタイプってこと。キミもため込む系の“個性”なんだろ？
僕は“個性”の性質そのものをコピーする
何かしらを蓄積してエネルギーに変えるような“個性”だった場合、その蓄積まではコピーできないんだよ」

『…なるほどね…。あの時緑谷のコピーしてたのに使えなかったのはそういうこと…
ま、物間の腕が爆散しなくてよかったじゃん』

「うん」

「なんか物騒なことが聞こえたんだけどォ!!?」