元殺し屋はヒーローになる13 (ページ18)

今日:2 hit、昨日:8 hit、合計:82,736 hit

95-4 ページ18

「奴らに対抗するためにも、次世代のヒーロー育成が急務だと？」

「校長、ヒーロー公安委員会の上層部は、そう考えてるといってもいい
まあ、意見もあると思うがよろしく頼む
キャット本人もコレに関しては賛成しているが、早い気もすると言っていた
だが、育てずして誰がオールマイトのようなヒーローになれる？」

ヒーロー名「サウンドズ」の重みのある言葉に根津は「ふむ」と、口元に手を当てた

「チッ………。まだ青子だって、兄貴の呪縛が完全に解けたわけじゃねぇってのになぁ」

「おい、キング」

「仰る気持ちわかります。ですが、彼女は事情聴取に応じてもなにも喋らなかった
それこそ、まるで我々警察やヒーローを敵対しているように見える」

「………夜神月少女は、オール・フォー・ワンに誘拐され、生き延びた先に実の兄によって軟禁され、やっと解放されて自由を手にし、ヒーローを目指している…
誰も自分を助けてくれなかったのに、いきなり話せと言われても難しいだろうね」

己が救えなかった彼女の未来を、オールマイトは未だに悔やんでいる

「とにかく、よろしくお願いします。これから、どんなことが起こるかわかったもんじゃないので」

そうして、慌ただしく決まったプロジェクト

国主導、そしてファンシーズの監視の下となれば、ことはあっという間に進み全ての準備を終えた頃、1年A組の担任の相澤先生と副担任であり、全教科補助員の殺せんせーによって私たち生徒に決定事項として伝えられた

「ヒーロー活動推進プロジェクト。キミ達の勤務地ははるか南にある、「那歩島」に決まりました
駐在していたプロヒーローが高齢で引退し、後任が来るまでの間キミたちが代理でヒーロー活動を行う…
にゅんにゅん、ものすごくヒーローに近づいた気がします。先生、とても嬉しいですね」

『はいはーーーーい!! 殺せんせーは那歩島来んの？』

「先生は南極で避暑します」

『もう冬だけど？』

あとはアフリカで遊びますかねぇ。と、旅行プランを考えている殺せんせーに『は、なにそれ連れてけよ。殺すぞ』と脅した

「このプロジェクトは規定により、俺たち教師やプロヒーローのバックアップは一切ない
当然、何かあった場合、責任はお前らが負うことになる
そのことを肝に銘じ、ヒーローとしてあるべき行動をしろ。いいな？」