88話 No.1ヒーロー ページ37
ー某病院ー
「着替えと羽織るもの置いとくね」
「いつもありがとう」
「来週から冷え込むみたい」
「嬉しい、寒いのは好き」
「暑がりだもんねえ、俺ら」
某病院、そこに入院するは轟焦凍の母の冷
見舞いに来ていたのは、冬美と夏雄
「夏くん、元気そうね」
「大学入ってから全っ然帰ってこないの。ゼミで彼女できたんだって」
「姉ちゃん!! 連絡入れてるからいいでしょ!?
おっ、お母さんも元気そうだね！血色！血色がいい!!」
「焦凍がお手紙くれるの。仮免補講大変だけど、友達に追いつくために頑張ってるって
青子ちゃんはお手紙じゃないけど、よくお花を送ってくれるのよ」
「焦凍、筆マメなんね。青子も」
「寮制に補講で焦凍も以前のようには来れないのよ
青子ちゃんは…今は無理よ」
「…だよな」
青子自身は伝えてはいなかったが、ファンシーズからの連絡で治崎のことはすでに轟家は知っていた
「お母さん。あいつ、昨日正式にNo.1になったよ」
「夏」
「世間はお母さんや兄弟にしてきたこと、家族をどう扱ってたか知らないよ
あいつ、トーク番組とか出ないし」
「あんた、お父さんの話は」
「いいの冬美」
「俺はろくに思い出もないし、あいつがどうなろうがもうほぼ他人感覚なんだけどさ
けど、お母さんや焦凍や青子たちのこと、…なかったかのように振る舞ってんのは許せねぇ
もう約10年。お母さんに謝りにも来てないだろ
青子については10年、探すそぶりさえもなかった
過去も血も、あいつは置き去りにしていく気なんだ」
夏雄の言葉に冷は「それは違うよ」と優しく言った
「……なんで、お母さんがあいつ庇うん……」
「このお花、私が好きって言ったの」
「？」
「初めて会った頃、たった一度だけ
知ってるのはあの人と青子ちゃんだけよ」
「……お父さん、来たの…!?」
「何度か来てるみたい。面会は…してない、まだ恐くて
先生もやめた方がいいって
あの人が内心どう思ってるかはわからない
対外的な理由かもしれない
でもね、置き去りじゃないよ
過去も血も向き合おうとしてることは確かだよ」
ー数分後ー 青子side
『…………は』
テレビに映ったソレは、ポトリも持っていたもの全てを落とすほどのものだった
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サッカーバカ(プロフ) - うさぎさん» ありがとうございます！ゆっくりですが、よろしくお願いします (2020年6月20日 21時) (
レス) id: 7487ed3f06 (このIDを非表示/違反報告)
うさぎ - 続編おめでとうございます。今後も楽しみです。 (2020年6月20日 20時) (レス) id: 1ab5dd9ceb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2020年6月20日 11時
