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「じゃあ、こっちの手は僕と繋ごう！」
「うん！」
「青子ちゃん、ホラ。もう片方の手が空いてるよ」
「お姉ちゃん!!」
『…………………』
差し出された小さな手と、もう片方の小さい手は緑谷の手が握られている
小さな手を見つめて、自分の汚れきってしまった手を見つめた
こんなに汚れた手を、キレイな手に触れていいのだろうか
グルグルと頭の中を駆け回わらせれば、ギュッとまた握られる
「私、お姉ちゃんと手を繋ぎたい…っ」
『エリちゃん』
「ダメ？」
不安げな眼差しをさせて、私はすぐに首を横に振り『そんなことないよ』と小さな手を握り返した
エリちゃんは嬉しそうに笑顔を見せてくれて、私と緑谷は顔を見合わせ「それー！」と歩きながらエリちゃんを浮かせる
「きゃあ！」
『ははは！』
「お姉ちゃん、デクさん、もう1回!!」
「うん！」
『今度はうんっと高く飛ぼう!!』
もう一度、さっきよりも高くエリちゃんを浮かせれば、嬉しそうに楽しそうにキャッキャッと喜んでくれる
「3人とも、なんか家族みたい！」
「お兄ちゃんとお姉ちゃんに、歳の離れた可愛い妹って感じね。ケロ」
「青子っちゃ〜〜〜〜ん!!!」
『尚哉兄さん』
クレープ屋台の前でブンブンと手を振っている兄さんに、麗日ちゃんは「くれえぷだ！」と叫んだ
「くれえぷ？」
『クレープは、薄ーい小麦粉の生地を焼いたやつで、生クリームをたっぷり包んでフルーツとかトッピングした美味しいのだよ』
「すごい、くれえぷ……!!」
『尚哉兄さん、私たちの分奢ってよ』
「いくらでも!!!」
「金の使い道、間違ってるだろ…」
「シャラップ、士郎!!」
出店に近づき、バナナやみかんに桃、チョコなど無難なものが並んでいる中、エリちゃんはリンゴのクレープはないかと尋ねるも、リンゴは用意されていなかった
少し残念そうにうつむくエリちゃんに、励ますように尚哉兄さんが視線をあわせて声をかけた
「大丈夫！お兄ちゃんがリンゴの食べ物探してあげるね」
「ホント？」
「ホントホント。ってことで、士郎。兄貴と隼人にも連絡して出店のありとあらゆる場所にリンゴがないか探してもらって」
『やめろ、大迷惑だ』
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サッカーバカ(プロフ) - うさぎさん» ありがとうございます！ゆっくりですが、よろしくお願いします (2020年6月20日 21時) (
レス) id: 7487ed3f06 (このIDを非表示/違反報告)
うさぎ - 続編おめでとうございます。今後も楽しみです。 (2020年6月20日 20時) (レス) id: 1ab5dd9ceb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2020年6月20日 11時
