元殺し屋はヒーローになる11 (ページ37)

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「おい、舐めプ女。てめェ、余裕にしてていいんかぁ？」

『煽り？いいねぇ…そろそろ、ガチでいくよ』

バキバキとなまった体を後ろにそらし、骨を鳴らした

二度目の“個性”攻撃のタイミングに合わせ、拳を作り上げた

『子供が、年上相手に調子乗んな』

ﾎﾞｺﾞｫｫｫﾝ

《夜神月、規格外の拳だ!!!》

爆豪かっちゃんから夜嵐までに地面を拳で割り、それを盾にして“個性”攻撃を封じた

「人様に躊躇なく攻撃するたァ…だいぶキてんな!!」

「ヒーロー志望相手なら何してもかまわねぇと思ってそうだ」

「俺はもう講習とか抜きに、この子らと仲良くなりたい」

「そんな…!! 俺たちの“個性”にビビってねー…」

『ビビって欲しかったか？』

ガキどもの前に立ち、目線を合わせるように腰を曲げてやると、「ひっ」と小さな悲鳴が上がる

『ごめんなァ？お前の今さっきのビンジンボールって奴、全然怖くもないし速くもないし強くもないんだ
だって…私の方が強いから』

「「ひっ…………」」

《子供に恐怖を植えつけてどうすんだ!!》

ビンジンボールを一つ手に取り、オーバーホールで壊した

『人より“個性”が強いからって、調子に乗ると今みたいに怖い思いをするんだよ？
知ってた？お姉さん、今までお前らよりもたちの悪い怖い奴らと戦って来たんだ
それはもうここにいるヒーローたちよりもたちの悪い、強くて悪趣味な奴ら…敵と同等ぐらいの奴らかな

お前らが戦えばイチコロで死んじゃうような奴ら
私はそいつらを病院送り、死にかけるまでに潰したことがある

例えば、この小さな腕。あらぬ方向に曲がれば、二度と腕は使えなくなるし、足の骨をバキバキにしてやれば歩けなくなる

お前らがなんでそんなことにならずに歩けて遊べて、走ってできるのかわかる？
大人やお前らの親がお前らを守ってるからだ

“個性”が強いからって、大人の言うことを聞かないお前らは敵と同じだよ？』

冷たく残酷な言葉を並べ、あえて恐怖を植え付ける

「ちょっと早く生まれただけのくせに…っ。みんな見せてやろう、僕らの力を！もっと」