元殺し屋はヒーローになる11 (ページ12)

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ペタペタと歩き出す二人

「そのかわり………!!」

『みんなを…元通りにして…！』

(青子、さん)

いつも自信満々の彼女が、いつも強くて優しくて頼りになる彼女が

絶望の色に染まって、闇へと落ちようとしている

「そうだよな…。自分のせいで他人が傷つくより、自分が傷つく方が楽だもんな」

そんなはずがない

彼女はいつだって僕を助けてくれた

「まだルミリオン一人の方が望みはあった。奴で芽生えかけた淡い期待が砕かれた
気づいてるか？壊理と破無にとって最も残酷な仕打ちをしてることに」

残酷な仕打ち…

「お前は求められてない」

どこかで聞いた

いや、ナイトアイにオールマイトの後継者として相応しくないと言われたあの時の

でも…!!

「そうだとしても!!」

『！』

「余計なお世話だとしても…！
キミたちは泣いてるじゃないか!! 誰も死なせない！キミ達を救ける!!」

『…………………………………………ッ!!!!!』

泣き崩れる青子さんに僕は「絶対だから!!」と叫ぶ

「僕を何度も立ち上がらせてくれたキミを、今度は……!!
僕が立ち上がらせる!!! 絶対に…救ける!!!」

(緑谷…!!)

その時、上からリューキュウと麗日さん、梅雨ちゃんが降ってきた

エリちゃんと青子さんの元へ走り、二人を保護しようとした

ﾄﾞﾝｯ

「っ…」

『ッッ…！』

二人の足元を突き上げて宙に浮かばせたのは

「治崎!!」

宙に浮かび上がった二人を抱き寄せた治崎は、割れた地面のさらに下から穴から上に出る気なのだ

「めちゃくちゃだ…ゴミどもが！」

「させるかァ!!」

ありったけの力を足にこめて飛び上がり、目一杯に腕を伸ばす

掴め!!

もう…

“緑谷！”

今度こそ

“望んでない………！”

絶望なんかに、させない…!!