殺し屋のバレー IV 【男主】

27-4 ページ16

1セット目も終盤…22-15で烏野は負けている
そんな時に、及川さんのサーブ。1発目は西谷さんと田中さんの間をピンポイントで狙ったお見合いを誘ってきた











2本目は緩く前に落とすサーブ。これも、取れずに1点取られてマッチポイント


















『(ﾌﾑ』















さて、どうしたものか
















ー観客席ー








「くっそ〜…あの及川って奴、何点サーブで取るんだよ」

「でも、凄いよね〜」

「おい茅野…お前、どっちの応援だよ」














ガシガシと頭をかいている杉野がにこやかな茅野に念を抱きながらいると「凄いと思うよ」と嶋田が答えた

















「バレーはさ、サーブを受ける側(・・・・・・・・)の方が得点しやすいんだ。先に攻撃を仕掛けることになるからね
で、今度は得点した側がサーブ権を持つから、普通にいけば交互に点が入るはずなんだよね
でも、あの及川くんはサーブだけで大量に点を取ってる
もしもバレーに“究極のプレー”があるとしたら、サーブだけで25点全部を取ることだと思うんだよね
相手に攻撃のチャンスすら与えない。それが、サービスエースだから」

「…………でも、そのサービスエースだって常に完璧で常に得点に繋がる技じゃない」

「カルマ？」

「サービスエースを取れると思って挑んでも…」

















ﾄﾞｷﾞｭ
















「俺が取ォォォる!!!」

「ハイッ」















ﾎﾞｯ















「それ以上に取ってやる気合いの奴がいたんじゃ、サービスエースはもぎ取れないでしょ」
















ー控えー








及川さんのサーブは綺麗に菅原さんのところへ戻り、綺麗に旭さんのバックアタックがあったが、それを拾われてしまう







が、こちらに戻ってくる

















「日向、ダイレクトだァァア!!!」

「!!」

『えっ』













俺の隣に立っている影山の怒号に日向はガチガチになりながらダイレクトをするが、へろんへろんなアタックではじめ兄さんの方へとボールは返球された
















「へたくそーっ」

「うっせーなーもー!!!」



















青城が攻撃を仕掛けるところで、日向が溜めてからジャンプする
スパイクはちゃんと日向の手のひらに当たり、ボールは青城のコートへと落ちていく

















「後ろォッ!!! 下がれーッ!!!」

続く  (更新停止中) お気に入り登録で更新通知を受け取ろう

←27-3

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す