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7-3 ページ26

(だっせぇなぁ、俺…)

『先輩?』

「あぁ、うん…大丈夫…えっと、行くんだよね?気をつけてね」

『はい。先輩、無理しないでくださいね』

「うん…気をつけてね」










お兄ちゃんから上着を受け取り、座敷を後にする










「平野…なんで、あんな姫乃ちゃん慣れてるの?」

「そりゃ、探偵の幼馴染ならな」

「はぁ…」

「安心しろ。最初は俺もそうだったが、慣れた」

「慣れるもんなの、これ?」

















寺町通にある“桜古美術店”は1階が店舗、2、3階が住宅になっていた
中に入り、書斎に向かって調べることになった






壁一面の本棚には何百冊も本が置かれており、片っ端から本を取り出して調べていき、ある緋色の本を取り出した









『“義経記”だ…』








本を開いてみると、表紙の裏にあった筆文字を見て『なっ…』と声を上げる










『新一!服部!』

「なんや?」

「どうした?」











2人に表紙の裏のサインを見せると「“伊勢三郎”!?」と新一が声を上げて驚いた









「桜さんは“伊勢三郎”やったんか!ん?なんやこれ」

「これは…!」

『例の絵のコピー!』

「どういうこっちゃ?桜さんがこの絵ェ持ってたっちゅうことは…」

「あの手紙を山能寺に届けたのは桜さんってことだ!だが、なんのために…?」

『わかんないよ…』













調べれば調べるほど、謎が深まる
この事件、一体どうなってるんだろうか…



















ー山能寺ー




「なんだと!? 桜さんが“伊勢三郎”!?」

「ああ。あの人は“源氏蛍”のメンバーやったんや」

「ねぇ、桜さんの家にあった絵がコピーだったってことは、本物は桜さんが持ち歩いてて、それを犯人が取って行ったんじゃない?」

「なるほど!犯人は桜さんが絵ェをコピーしてたとは思わんかったんやな」

「それで、犯人は一体誰なん?」

「オレは竜円さんか西条さん、水尾さん、千賀鈴さんの誰かやと思う」

「えーっ!?」

「でも、誰も凶器持ってなかったわよ?」

「あんたたちが抜け出した後で、身体検査されたんだから」

「まあ、人殺めたあとで凶器持ってるアホはおらんからな。どっかに捨てたか隠したんやろ」

「でも、店の中からは見つからなかったみたい」

『みそぎ川は?地下の廊下奥のガラス窓から捨てたんじゃない?』












私が言うと「だしょっ!私もそう思ったのよ!!」と園子が身を乗り出して言ってきた

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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2022年4月9日 15時

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