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重い蹴りが入り、床に転がった私にメリッサさんが駆け寄った
『ごほっ』
「ほぉ…。あの状態から受け身を取っていたとはな。
だが、今更ヒーロー気取りか、無駄だ」
『博士…ッ！』
苦しそうなデヴィットさんを見下ろし、さらに踏みつけるウォルフラムは無慈悲に告げた
「あの女のガキが最後まで言わなかったが、俺が代わりに言ってやろう
どんな理由があろうと、あんたは悪事に手を染めた
俺たちがニセモノだろうが、本物だろうが、あんたが犯した罪は消えない
俺たちと同類さ。あんたはもう科学者でいることも、研究を続けることもできやしない
敵の闇に落ちていく一方さ」
世界の平和のために、オールマイトのために
間違ったやり方でも仕方ないと、彼は自分に言い訳していた
そんな父親に、メリッサさんは涙を止められなかった
いつだって、自分の道標だった大好きな父親が崩れていく姿に胸が張り裂けそうだったんだ
テレビ電話でいつも楽しく嬉しそうに話してくれたデヴィットさんの話を思い出す
ヒーローになれない自分の未来を変えてくれた大好きな父親の話を
「今のあんたにできることは、俺の下でその装置を量産することぐらいだ」
脱力したデヴィットさんをウォルフラムは愉快そうに笑いながら襟首を掴み持ち上げた
「返して」
『！』
腹を抑えて、倒れそうになる自分の体を支えるように床についた手の甲の上に、ポタリと落ちた涙の滴
「パパを、返して………!!」
わなわなと震える彼女を自分の後ろに隠し、ウォルフラムを睨みあげた
「そうだな、博士の未練は………断ち切っておかないとなぁ……」
『チッ…！』
地面に手をつき、力を使おうとしたその時、「やめろおォ〜〜〜〜!!!」と緑谷が渾身の力で鉄の拘束を外しながら吠えた
弾丸のように向かってきた緑谷に、ウォルフラムは鉄板の床に触れて鉄壁を作り出した
「メリッサさん！博士達は救けます！だからみんなを！」
『…行ってください!! 律！』
《はい！》
『メリッサさんを救けて!!』
《わかりました》
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世阿弥 - とても面白いです！！ これからも頑張ってください！！ (2020年12月14日 23時) (
レス) id: 6e54989a60 (このIDを非表示/違反報告)
うさぎ - とても面白いです。2人の英雄、本当に感動しました。応援しています。 (2020年5月12日 2時) (レス) id: 1ab5dd9ceb (このIDを非表示/違反報告)
ちかぱ - いつも楽しみに見ています。ところでサッカーバカさん、46-4が抜けていますよ? (2020年5月11日 18時) (レス) id: cdb9a35a2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2020年5月10日 23時
