43話 次の光 ページ25
「やったのか…」
「やったんだ……敵をやっつけたんだ！」
勝利にみんなが笑顔になり、私はおぼつかない足でウォルフラムの元へ向かった
ガラガラと足場の悪い瓦礫をゆっくりと降りていくと、まだ薄っすらと意識のあるそいつに『…惨めだな』と吐き捨てる
『オール・フォー・ワンから“個性”をもらったくせに、オールマイトと…次世代の光に負けるなんてな』
デヴィットさんが作った装置に触れて、破壊する
「お前っ……………」
『…それ以上動くな…。死にたくなければな』
鋭く尖った鉄筋をウォルフラムの鼻先近くに振り下ろすと、奴は「動けるものか」と吐き捨てる
ウォルフラムを烏間さんにお願いして、焦凍たちの元へ向かうと、カルマたちが駆け寄ってきては心配の声をかけてくれる
「大丈夫か？」
『ああ、平気』
「肩から血流れてるのに平気とかよく言えるな…」
みんなに肩の応急処置を施されて『心配しすぎだよ』と返す
「あーあ、うまい料理食い損ねた」
「まあまあ…。南の島リゾート行って、殺せんせーに奢ってもらおうよ」
「だな…」
夜が明けて、空には太陽の光が溢れている
長かったこの戦いも、終わりを告げてしまった
『ふぅ…』
「青子」
『ああ、焦凍』
「大丈夫か？」
警察や救急隊やらが駆けつけてくる中、自分たちも手当てを受ける
「肩…」
『へーき』
優しく触れてきた箇所には、赤く滲んでいる血
「…青子、痛むか？」
『そこまでかな。大丈夫だよ、痕は残らないから』
泣きそうな焦凍にそう言えば、「そうか…」と心底ホッとしたような顔になる
手当てを受けることになったのだが、私は自分で直すと頑なに手当てを受けることを拒んだ
『ふぅ…』
なんともまぁ便利な“個性”だ
肩の傷を治して異常がないのを確かめて、ベッドに潜り込み、疲れを吹っ飛ばすように眠りについた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 404人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
世阿弥 - とても面白いです！！ これからも頑張ってください！！ (2020年12月14日 23時) (
レス) id: 6e54989a60 (このIDを非表示/違反報告)
うさぎ - とても面白いです。2人の英雄、本当に感動しました。応援しています。 (2020年5月12日 2時) (レス) id: 1ab5dd9ceb (このIDを非表示/違反報告)
ちかぱ - いつも楽しみに見ています。ところでサッカーバカさん、46-4が抜けていますよ? (2020年5月11日 18時) (レス) id: cdb9a35a2d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2020年5月10日 23時
