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歌声(ラニーノーズ洲崎side) ページ16
楽屋のドアを開けようとすると、
？｢子ども騙しな夢ひとつ〜♪｣
歌声が聞こえてきた。
これ、たぶん、千姫。
｢こんな僕なら｣
にしても、ええ声やな。
｢死ねばいいのに…｣
え？
そこで歌が止まった。
咲紀｢千姫、そんな暗い歌、歌わんとって｣
｢ごめん…。最近聞いたからつい…ﾃﾍ｣
ああ、ただ歌ってただけか…。
楽屋に入ると
｢洲崎くんやー！おはよう！｣
洲崎｢おはようございます、千姫｣
咲紀｢おっは｣
洲崎｢咲紀くん、おはようございます！｣
千姫はいつも通り元気やった。
｢ちょっと自販機行ってくるな〜！｣
咲紀｢はいよ〜｣
そう言って、スキップしながら楽屋から出ていった。
洲崎｢ほんまに元気っすね｣
咲紀｢いや、そろそろあかんかな｣
洲崎｢あかんってどういうことですか？｣
咲紀｢あ、洲崎くんはまだ現場に遭遇したことないんか。定期的にメンタルに限界くんねん。あいつ。｣
メンタルに限界…。
じゃああれは、
洲崎｢嘘ってことですか？｣
咲紀｢歌、聞いてたやろ？｣
洲崎｢あ、はい…聞こえてきてつい、止まっちゃって｣
咲紀｢最近聞いたからって言うてたけど、ああいう暗い歌、限界来たときしか歌わへんから｣
千姫は限界がくるまで突っ走るタイプやから、なにかあったん？ってい聞いてもなんもない。って答えるねん。
と、咲紀くんは教えてくれた。
｢こんな僕なら死ねばいいのに｣
相当…病んどるんやん…。
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作者名：しにゃん | 作成日時：2020年2月5日 20時
