【HQ】高校バレー界の問題児とは 3

二十四話 ページ25

監督｢今日は敷地内で鬼ごっこだ。
ほら堤、そんな顔してっと今日のウェイト2倍だぞ〜｣

『…うぃーす』

監督｢鬼ごっこは運動面でのメリットが非常に多い。

走ったり逃げたりする事で体力面が強化。
いろいろな体の部位を使うことで体幹が鍛えられ、バランス感覚が養われる。
俊敏性が身につき、足さばきがスムーズになる。

など、多様な運動刺激は運動能力の向上に繋がる。

文句があるやつはいるか？いないなら男子と女子で別れて鬼側と逃げる側決めて。決め方は問わないからすぐにね。

始めるのは5分後。制限時間は60分。

負けた方は今日のウェイト二倍だから真剣にやれよ。分かったかな、堤さん？｣

『…ウィッス』



決め方は問わないと言われたので、とりあえず王道にぐっとパーで決める。
それから代表がジャンケンをした結果、私は逃げる側のチームとなった。

逃げる側と鬼側の区別をつけるためにビプスをつける。お、男子に古森さんいるじゃん。ラッキー

ちなみにルールを説明しておくと、これはケイドロのようなものだ。捕まった人は助けることができる。

まぁ1時間もあるんだから、全員捕まることはないだろう。どちらかと言えば鬼側が不利だ。

よし、ウェイト二倍は回避。



カウントダウンが始まる。



監督｢スタート！｣



とりあえず物陰に隠れる。
いくら足に自信があるとしても、鬼側には男子もいる。それに私には体力がないから、至近距離で見つかったら確実に捕まってしまう。

鬼側には影山くんや侑さんもいるようだし、かなり厳しい戦いになるだろう。



｢あ、堤｣

『大塚さん』

｢近くに影山いるから気をつけなさい。アンタのこと探してたわよ。合宿の仕返しだなんだって。｣

『…合宿の仕返し？あぁ、パンツ事件ね』

｢…あれアンタだったの。｣



いやでも、パンツ事件の仕返しはもう終わったはず。死ぬほどスパイク打ったし。もしかしてまだ仕返し足りないの？どんだけ根に持つんだよ。



『んー、そしたら温玉盗難事件でしょうか。』

｢なにそれ…｣

『影山くんはカレーの温玉のせが好物らしくてですね！ちょっとからかいたくなっちゃって、温玉だけ盗んじゃいました。』


そしたら影山くんガチギレして、私はバレずに済んだけど、隣の席だった日向くんが犯人扱いされて可哀想だったなぁ。

まぁ結局誰か分からないまま終わったけど。



影山｢あの時温玉取ったの、お前だったのかぁ！！！｣

『！？えっうそ！！大塚さんいないし！！』

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