八話 ページ9
｢堤ー、恋バナしようよ。｣
『恋バナ？』
風呂に入って部屋に戻れば、恋バナをしないかと誘われる。大方先輩方に気になる男でもできたのだろう。しょうがない、聞くだけ聞いてバラ撒いてやるか。
彼女たちの話を聞くために布団に胡座をかいて座った。
ちなみに食べ物が好きな主将アンド副主将はもちろんいない。ココ最近ずっと私たちが眠った後に戻ってきている。
｢私はね、やっぱり烏野の主将さんかなぁ。あの頼れる男感、安定したレシーブ、メリハリのつけられる優秀さ！！｣
『いやそれ、烏野の”主将”の彼が気になってるってことじゃないすか。澤村大地っていう一人の男じゃないでしょ。』
確かに、と彼女たちが呟く。
毎日バレー漬けなのだ。
恋愛に疎くなるのはしょうがないことだろう。まぁバリバリリア充の人もいますけど。
｢私は違うよ！ちゃんと気になってる！烏野の西谷夕くん！！｣
『烏野のリベロか。どこが気になってるんですか？』
そう聞けば、顎に手を当て悩み、パッと思いついたように顔をあげた。
｢ご飯食べてるとき、なんかほっとけない！！｣
『…それは母性でしょ。』
本当に呆れた。
私が言えたことではないけれど、彼女たちは本当に高校生なのか？青春をバレーだけに注ぎ込んでいる。果たしてそれでいいのか。
彼女たちは口を尖らせて私に問うた。
｢じゃあ堤はいるの？そういうヒト。｣
『残念ながら。そういうのには疎いので。
…………ところで、扉の奥にいるの黒尾さんたちですよね？何してるんです？こんな所で。』
ヤベッと扉の奥から聞こえる。
紛れもない黒尾の声だ。全く、彼はいつも暇だ。
大方私の弱みでも握りに来たのだろう。私には1本取られてばかりだから、その仕返しに。
小さく夜久先輩の声も聞こえる。確かに彼にも屈辱的なことをさせたことがある。申し訳ないと思いつつも、それ以上に楽しいのだ。
黒尾｢くそ…なんでバレたんだ。｣
夜久｢てめぇがデッケー屁こいたからだろ！！｣
黒尾｢こいてねぇわ！！女のコの前でちょっと嫌な嘘つくのやめてくれます！？｣
夜久｢じゃあなんでバレたんだよ。クソ堤。｣
不貞腐れた態度で私に聞く。
普段はお母さんなんて言われて頼られている彼だが、今はどちらかと言うと子供の方だ。膨らました頬がぷにぷにして気持ち良さそう。
『小さく声が聞こえたから。孤爪さんの指示でしょう？彼もまた、私を恨んでますから。』
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美麗(´-ω-`)(プロフ) - まりもさん» レスありがとうございます！私赤葦君が最推しなので贔屓してる場面もあると思うのですが、ここは赤葦君が合ってると思います！このような素敵な作品に出会えてよかったです！これからも応援してます！！！ (2020年4月15日 10時) (
レス) id: 3b71026251 (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - ロアさん» いえいえ、コメント凄く励みになります！最後の場面はかなり悩んだのでそう言って貰えるととても嬉しいです。最後だけはかっこいい赤葦くんが書けたんじゃないでしょうか？いつもキャラ崩壊している赤葦くんばかりだったので(笑) (2020年4月15日 1時) (レス) id: 0de810db1e (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - 美麗(´-ω-`)さん» 私自身もお気に入りの場面なのでそう言って貰えて嬉しいです！早く続編の方も作りたいと思うので、是非楽しみに待って頂けたらと思います！！ (2020年4月15日 1時) (レス) id: 0de810db1e (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - 美麗(´-ω-`)さん» うわぁ〜！コメントにお気に入りまでありがとうございます！最後のシーンは赤葦くんしかいないなと思ってまして...。全ての高校で比べてもやっぱり赤葦くんと木兎さんの繋がりが一番深いように感じて堤ちゃんの気持ちも分かると思うんですよね。 (2020年4月15日 1時) (レス) id: 0de810db1e (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - フェルさん» そう言って貰えて嬉しいです！やっぱりにろちゃんは難しいですね〜。生意気で悪なのにキャプテンでチャラいとか...そこがいい所なんですけどね！コメントありがとうございます！！ (2020年4月15日 1時) (レス) id: 0de810db1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まりも | 作成日時：2020年4月5日 18時
