十五話 ページ16
『やっと練習が終わってBBQだっちゅーのに！！
なんで私は壁に括り付けられてるんですか！！！私もお肉食べたい！ちゃんと野菜も食べるし！！』
木葉｢だってお前、ほっといたら全部食うじゃん。｣
猿杙｢堤は残飯処理担当だよ〜｣
『酷いっ、酷いですよ！！』
待ちに待ったBBQ。早く食べたくて猫又先生の話をうずうずしながら聞き、お肉を箸に伸ばそうとした瞬間。腕をガッチリとホールドされ、どこから持ってきたのかロープで体育館の窓に括り付けられた。
黒幕は大塚さん。実行犯は木葉さんと猿杙さん。
大して食わねぇ奴らじゃねぇか、と口に出しそうになった。
孤爪｢ふふ、無様だね。堤。｣
『孤爪さん。あっ、もしかしてお肉持ってきてくれたんですか！？ありがとうございます！』
ふらふらと寄ってきた孤爪さんの手にはお肉やらおにぎりやらが乗った紙皿。
少食の彼のことなので、恐らく私に…。
孤爪さんは目を細めてクスリと笑う。プリン頭の髪の毛が揺れて、猛烈にプリンが食べたくなった。
孤爪｢うん、そうだよ。堤のために持ってきた。｣
私の髪を耳にかけて言う孤爪さん。
嬉しいことに変わりはないけれど、この人はこんなキャラだっただろうか。こんなに心優しい少年だっただろうか。
孤爪｢あーん｣
『あー…ぁああああ！？』
口を閉じて噛み締めようとしたがそこにお目当てのお肉はない。ギリギリのところで食べられてしまったようだ。
私は食べることが好きだ。そして食べることを邪魔する人間が嫌いだ。
下から睨みつけるが孤爪さんは余裕そうだ。腹ただしい。ゲーム機壊してやろうか。
『…ちょっと、どういうおつもりで？』
孤爪｢これも、一種の仕返しだよ。堤サン？はい、もう一口あげる。あーん。｣
『あー…んっ！！！』
孤爪｢うわっ、こわ。｣
『マジうめぇ。バカうめぇ。』
私たるもの、2度目の失敗は許されない。
近くまで差し出された肉を勢いよくガブッと噛み付いた。孤爪さんはいきなりのことにフォークを離した。
フォークが上下に揺れる。…もっと食べたい。
『もっと寄越せプリン。寄越さねぇならてめぇの頭に乗っかってるプリン食うぞ。』
孤爪｢バカなの？乗っかってないし。｣
黒尾｢お、研磨が堤イジメてる〜｣
赤葦｢なんか生き生きしてますね。｣
木兎｢堤怒ってんな！俺も行ってこよっと！｣
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この後めちゃくちゃ食べた。
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美麗(´-ω-`)(プロフ) - まりもさん» レスありがとうございます！私赤葦君が最推しなので贔屓してる場面もあると思うのですが、ここは赤葦君が合ってると思います！このような素敵な作品に出会えてよかったです！これからも応援してます！！！ (2020年4月15日 10時) (
レス) id: 3b71026251 (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - ロアさん» いえいえ、コメント凄く励みになります！最後の場面はかなり悩んだのでそう言って貰えるととても嬉しいです。最後だけはかっこいい赤葦くんが書けたんじゃないでしょうか？いつもキャラ崩壊している赤葦くんばかりだったので(笑) (2020年4月15日 1時) (レス) id: 0de810db1e (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - 美麗(´-ω-`)さん» 私自身もお気に入りの場面なのでそう言って貰えて嬉しいです！早く続編の方も作りたいと思うので、是非楽しみに待って頂けたらと思います！！ (2020年4月15日 1時) (レス) id: 0de810db1e (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - 美麗(´-ω-`)さん» うわぁ〜！コメントにお気に入りまでありがとうございます！最後のシーンは赤葦くんしかいないなと思ってまして...。全ての高校で比べてもやっぱり赤葦くんと木兎さんの繋がりが一番深いように感じて堤ちゃんの気持ちも分かると思うんですよね。 (2020年4月15日 1時) (レス) id: 0de810db1e (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - フェルさん» そう言って貰えて嬉しいです！やっぱりにろちゃんは難しいですね〜。生意気で悪なのにキャプテンでチャラいとか...そこがいい所なんですけどね！コメントありがとうございます！！ (2020年4月15日 1時) (レス) id: 0de810db1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まりも | 作成日時：2020年4月5日 18時
