【HQ】高校バレー界の問題児とは

二十八話 ページ29

再び学校生活が始まる。


堤A、人生1021番目くらいのピンチです。



｢いっつもてめぇは授業中フランスパン食いやがってよォ？気づいてないと思ったかクソガキ！！｣

『お友達からもらったので、食べなきゃ可哀想だと思って。先生だったらどうしますか。』

｢んなんどうでもいいわゴラァ！！｣



そう、職員室にて怒鳴られています。
監督並み、いや夜久先輩並の怒鳴りレベルだ。

別にフランスパン食べたら授業に支障が出るわけでもないし、問題はないと思うけれど。



｢こうなったら…授業受けて次の小テストで結果出さなければ部活行かせねぇぞ。｣

『…えっ』



禁断の手を使ってきた。

私は身体の七割くらいがバレーで構成されているというのに、バレーをしなくなったらバレー困難で死んでしまう。

それはダメだ。


『何点とればいいんすか』

｢そうだな…お前だし60取れればよくやったもんだ。｣

『60点ですか。任せてください！！』



なんて言ったものの、高校に入って10点を上回ったことは一度もないけれど、大丈夫だろうか。

しょうがない、バレーのためだ。



『面長っち〜。勉強教えろぉ』

尾長｢堤、もう俺らは期末終わったじゃねぇか。またなんかやらしかしたのか？｣

『おお、お前わかってんなぁ。てことで、勉強教えてくんない？お前頭長いから頭良いだろ(？)』

尾長｢意味わかんないけど。
勉強なら俺は無理。自分ので精一杯。
女バレにいないのか？頭いい人。1人くらいいるだろ｣

『いるけどさぁ、お前には教えたくないって言われるんだよね。全員に。』

尾長｢まぁ、だよな。じゃあ、うちの赤葦さんとかどうだ？教えんのめっちゃ上手いぞ。テストでは毎回上位なんだってさ。｣



赤葦さんを思い浮かべる。
確かに頭良いって誰かが言ってた…はず。多分二話くらいで。



『赤葦さんねぇ。』

尾長｢嫌いなのか？｣

『いや、そういうことじゃなくてさ。なんか木兎さんと仲良すぎてできてんのかなってたまに思うのよね。そこに私が入っていってもいいだろうか。』

尾長｢それはお前の妄想だから。バレーのためだろ。勉強もしっかりやれよ。｣

『うぃっス』

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