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プロローグ ページ2
部員募集のポスターが貼られた廊下の前に、
楽器を説明する用紙が置いてあった。
「吹奏楽…」
時は4月、もちろん部活入部が行われている時期だった。
「お姉ちゃんは、吹奏楽部なんだよね？
吹奏楽部って…どんな場所？」
私がそう言いながら見上げた先は、私が昔から大好きな姉の姿で、姉はこちらを見ながら微笑んだ。
「そうだなぁ…きっと侑のことを、幸せにしてくれる場所だよ」
「私を…幸せに…」
私は思わずその用紙を抱きしめた。
自分の力で少しぐしゃっとなった用紙を見つめながら、私は未来の私を頭に描いていた。
「私、お姉ちゃんみたいになりたい。…吹奏楽部に入る！」
その大きな決断は、この先私が…
四乃森 侑が描く未来を、大きく変えることになる。
続く
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作者名：奥沢。 | 作成日時：2021年9月19日 11時
