現実と嘘【赤×緑】 (ページ10)

今日:9 hit、昨日:0 hit、合計:25,681 hit

10 ページ10

緑side

緑「…ん、あれしげ？」

朝起きるとベッドにしげはいなくて、

緑「いい匂い…」

リビングにいくと、朝食を作っていたしげがいた。

赤「あ、神ちゃんおはよぉ」

緑「しげおはよ。朝ごはん、作ってくれてんの？」

赤「おん、泊めさせてもらったお礼。簡単なもんやけどな」

なんて、へにゃっという効果音がつきそうな
しげの笑顔にちょっとドキッとしてしまった。

緑「美味しそうやん。やっぱ料理出来るやろ？」

昨日料理するのは微妙、と言っていたのに
目の前にある朝食は

the breakfastって感じがする。

赤「…まぁ、たまに両親帰ってこない時とかあるからな。」

緑「仕事で？」

赤「そう。」

緑「そっか……」

きっと、寂しいんやろ。

緑「そんならさ……たまに一緒にご飯食べようや。」

赤「え…？」

緑「俺も、仕事でよく親帰ってこんねん。
だからお互いそういう時、どっちかの家に行って一緒にご飯食べよ」

そう口に出したのは、俺も一緒やからという同情の気持ち半分

もう半分は、もっとしげのことを知りたかったから。

赤「…うん、分かった！」

思うんやけど、学校でしげのこういう表情を見たことがない。

優しくて…穏やかというか、

小動物を見つめているような笑顔

学校一モテるイケメンくんは、

まだ何かを隠しているのかもしれない。

緑「今日はなんもないし、しげが帰るまでゲームしようや」

そういうと、しげはさっきの笑顔とは違い

いつも学校で見せるような、可愛らしい笑顔に戻っていた。