現実と嘘【赤×緑】 (ページ2)

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緑side

昼休み、自分で作った弁当を食べ終わり
席でイヤホンを付けながら音楽を聞いていた。

ガン

…？誰か机にぶつかったんか？まぁええか
と思ったら、途端に音楽が途切れてイヤホンが片方外されていた。

イヤホンの元には、
緑「は、はぁ…？」

重岡がいた。

赤「おい、パン買ってこい。10秒で」
いじめやんけ。

緑「…何パン」
赤「なんでもええけん、はよ。」
一応金はくれるんやな。
優しいのか優しくないのか。

てかこれいじめやんな。そんなに嫌いか
俺の事。

緑「はい…はぁ…買って…きた、で」
赤「…遅い」
はぁぁぁあ？あんな、いくら俺が陸上部や
言うたって…10秒は無理やって。

…ありがとうの一言もなし。なんやこいつ

俺はどうやったらNIRAに勝てるかの
作戦立てで忙しいのに。

少々イラつきながらもまた席についた

桃「なぁ、そろそろちゃんと向き合った方がええんやないの？」
赤「うるさい…」

なんて、あの二人が話しているのも知らずに

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

赤side

入学初日の時だった。
遅刻しそうになった俺はその日道を
全力ダッシュしてて。

サッカーやっとるし足には自信があった…
んやけど、体制を崩して坂で転けそうになった。

赤「やばっ、」

もう死ぬ。俺の高校生活は幕を閉じる。
そう思った時だった。

赤「…ん、あれ、痛くない」
？「わー、まじで転びそうやったな。
自分大丈夫か？」
赤「だ、大丈夫…でしゅ、」

噛んじゃったー！
やって、…やって、めっちゃ可愛いんやもん！
え、男の子？ほんまに？でもネクタイやし
ズボンやもんな…なんやこの天使。

？「…ふっ、あはははは！大丈夫そうやな。
君も遅刻〜？俺も。ほな、行くか。もう後2分ぐらいやで笑」

赤「あ、うん。
……あの、君名前は」
？「？俺は＿」

それが、イヤホンを付けながら机に伏せてる
神山智洋。

俺の、初恋の人。

もっと俺やってぐいぐい行きたい。
やけどシャイなんや…素直になれなくて
冷たい態度とった…り……

冷たい態度…？

『邪魔』『パン買ってこい。10秒で』

もしかして今までやってたのって、
いじめ……？？
お、俺、やらかした…？

どうしよう、どうしよう……

赤「どーしよう！！！」
桃「！びっくりした…」
赤「ちょっと小瀧きて！！！」

赤「俺が今まで神山にしてたことって、
もしかしていじめなんかな…」
桃「へ、今更気づいたん？」
赤「なんやそれ！言ってや！イジメダメ！
ゼッタイ！」
桃「気づかん方が悪い。神山に謝れよ」