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緑「だって、重岡くんってそんなに叫ぶんだなって思って」

俺の言葉が不思議に思ったのか、首をかしげながら近づいてきた。
近くで見ると顔が整っているのがよく分かって
少しドキッとしてしまう。


赤「ストレスが溜まった時は叫ぶのが1番やろ?
逆に神山はどうやってストレス発散しとんの?」
緑「あれストレスなの?」


俺はつい気になってしまって、質問に質問で返してしまった。
重岡くんは眉を顰めながら肩を揺らす。

赤「ストレスに決まっとるやん。勝手に付き合ってるとか言われて。は?ってなるのは当たり前やん
何?俺が最低な男とか思った?」

…あ、勝手に付き合った気になってたのは本当だったんだ。なんだか悪いことしちゃったな…


緑「そりゃあそこだけ見ると…重岡くんのが最低やなって思っちゃうよ…」

と控え気味に言う。

赤「ふーん、まぁ確かにな。」
緑「でも良かったの?あの子学年一可愛い子よな?」
赤「何がええねんあんなやつ。
俺は自分が決めた相手としか付き合わん。同情で付き合っても相手に悪いだけやろ」


いい人なのか悪い人なのか…その言葉だけでは少し分かりづらかった。
でも、自分の気持ちをしっかり持ってる
芯のある人だなとは理解出来た。


緑「なんか重岡くんイメージと違う」
赤「…そう?」

2人で柵に体を預けながら会話を続ける。
重岡くんの横顔は綺麗で、風に揺られてる髪が
少し目にかかっていた。

緑「…もうちょっと、一匹狼というか…
俺様系というか…」
赤「ははっ、なんやその偏見」

緑「俺は重岡くんみたいな人とは違う世界におるからさ………」
そう言うと重岡くんは俺の髪をそっと触る
その顔はどこか居た堪れない顔で、
心臓はドキドキと言うよりバクバクという方が近かった。

赤「俺はそうは思わないけど」

「髪、さらさらやな」なんて言葉を付け足して。
…どういうこと?そうは思わないって、
まるで今までも俺の事を気にしてたみたいな言い方。

緑「じゃあ重岡くんは俺の事なんだと思ってるの」
赤「せやなぁ……」

重岡くんは一息飲むと、少しまた少しと
俺に近づいてきて真剣な眼差しを向ける。
赤「初恋って言ったら、気持ち悪い?」
緑「……へっ」

いや、いやいやなんでや。
今までそんな素振り見せたこと無かったし、話したことすらなかったやん。
あれやろ?修羅場を見られて少し意識しちゃってるだけやろ?

緑「……罰ゲーム?ほら、陰キャに告るとかよくあるやん」
赤「なんで俺がそんなせなあかんねん」

・→←普通の男子高校生のよくある話(赤緑)



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作者名:奥沢。 | 作成日時:2021年1月1日 8時

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