◇*39*◇ ページ39
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'幼馴染でも全然アリだねー。 意識し出したら早いでしょ、そんなの'
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雅紀が言った言葉を理解する日がこんなにも早く来るとは思ってなかった。
昨日の今日で「あー、そういうことだったんですか」って頷く日が来るなんて思ってなかった。
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夏に突入して、太陽も「ひゃっほー」って言いたい季節なのか、これでもかという程にジリジリ照りつけてくる。
翔くんの誘いを昨日断ったものの、今日は暇だった私は「あちぃーねぇ」なんておっさんみたいに呟きながら、
これまたおっさんみたいにタオルを首にかけて街を練り歩いてた。
そしたら見てはいけないものを見てしまったよう。
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「……嘘……」
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目を疑った。
あまりにもキツイ太陽の日差しに目までやられたのかと思った。
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いかにも高級です、な門構えをしたブティック。
そんなところから出てきたカップルに言葉を失った。
幼馴染だから、
10年以上も一緒にいる幼馴染だから、
見間違えるはずはない。
相手に笑いかけてる男は間違いなく、潤だ。
その相手は、きっと私と潤よりも年上。
首元でキラキラ輝く高そうなネックレスが似合うことが、それを物語ってる。
私がそんなネックレスを付けてみても
まさに、豚に真珠。
猫に小判。
否定的なことわざぐらいしか思いつかない。
それにそのネックレスが似合う女の人なんてもちろん美人。
私とは月とスッポンぐらいにかけ離れてる美人。
それだけならよかった。
ただネックレスをつけた美女が街を練り歩いてるくらいならよかった。
こんなにも悔しいのは、その隣にいる潤とあまりにもお似合いだから。
「くっそぅ……」って心の中ではブサイクに大泣きしてる。
いつもの、どこの田舎少年やねんていう鼻水もダラダラ流してる。
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心臓がこんなにズキズキするのも
心がこんなに泣いてるのも
全部全部、私が自分の気持ちとやっと向き合ったから。
こんなシチュエーションで自分の気持ちに気づいたから。
もう、潤も隅におけないねぇ、なんて肘でグイグイ押しながらふざけて言えない。
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「っ……」
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目に雫が溜まって、視界がぼやけていく。
もう見たくない、見たくないのに、金縛りにあったみたいに2人から目を離せない。
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私は潤が好きなのかもしれない
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'かもしれない'はできるだけ傷つきたくない、という私のほんのちょっとの強がり。
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紗乃(プロフ) - 可愛い潤くんが見れてよかったです♪最後の所が、私はとても好きで、主人公ちゃんらしいなぁ…と。(笑)流花さんの文章も、流花さんが書く嵐の皆さんも大好きです☆これからも応援してます!!あの天使潤くんが31歳だなんて信じられないです。口が空いまま閉まりません(笑) (2014年9月2日 21時) (
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