◇*36*◇ ページ36
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結局、潤とはあれから特に進展するわけでもなく。
ただいつものように帰り道を一緒に歩いた。
いつもとは少し違うと言えば、何も話さなかったことぐらい。
「バイバイ」「またね」その二言の決まり文句だけだった。
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だけど、一応私は潤に告白まがいのことをされたわけで……
今でも、さっき潤にされた行為を思い出せばぽっと顔が熱くなる感覚。
目の前でオレンジジュースが入った透明コップを持って、中の氷をカランカランと転がす雅紀。
雅紀にはこのごちゃごちゃした感情を悟られないように、両手で頬杖ついて誤魔化した。
だけど、誰かに話したくて。
このことを誰かに相談したくて。
気づいたら雅紀の名前を呼んでいた。
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「……ねぇ、雅紀」
「ん? なーに?」
「恋って……どういうことなんだろ」
「ぶはっ」
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雅紀が口に含んでいたオレンジジュースを豪快にぶちまける。
私の顔にも飛沫が飛んできた。
漫画かよ……、
ティッシュで顔を拭いながらため息をついた。
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「いや、さー、Aがいきなりそんなどんよりした顔で言うからさ」
「元々こういう顔よ。
……私が'恋'って単語出したらそんなにおかしい?」
「おかしいってことはないけど……で!? どうしたの!?」
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机に身を乗り出した雅紀がキラキラした瞳で私を見つめてくる。
なんでこの人は恋バナとなるとこんなにイキイキし出すんだ。
今まで嫌だと言うほど、雅紀の他人のノロケ話を聞かされてきた。
バイト先のケンちゃんはいつも店に来てくれるアキちゃんが好きだ、とか。
幼馴染のミカちゃんの妹はマキちゃんの弟と付き合ってる、とか。
あくまでも雅紀のノロケじゃなくて、名前しか知らない他人のノロケ。
そんな、いつも他人の恋をバナ連れてくる雅紀に私が相談する日が来るなんて、今日の朝まで思ってなかった。
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紗乃(プロフ) - 可愛い潤くんが見れてよかったです♪最後の所が、私はとても好きで、主人公ちゃんらしいなぁ…と。(笑)流花さんの文章も、流花さんが書く嵐の皆さんも大好きです☆これからも応援してます!!あの天使潤くんが31歳だなんて信じられないです。口が空いまま閉まりません(笑) (2014年9月2日 21時) (
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