第20話 変わり身 ページ21
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『私はお姉ちゃんの力を借りないと呪霊とは戦えませんし、呪術高専で学ぶことなんてありませんよ』
彼らは相当の覚悟の元で呪術師をやっているんだろうと理解している。生半可な強さ勇敢さでは、あんな奇怪な生き物とは対峙すらできないだろう。
けど、生憎私は特に理由もなく日々を生きてきただけの、ただの人間なんだ。
「……確かに君の言い分はもっともだ。良い事ばかりじゃないよ、呪術師は。だが、それには大義がある」
『…………』
遠いなぁ、と。
夏油くんの声を聞いていると、何だか言う必要の無い事まで失言した気分になり、それ以上は余計なことを言わないように黙っていた。
「君にかかった呪いを祓うことはほぼ不可能でも、“解く”となれば話は別だ。呪術について知ることは、君と君の姉の為にもなる」
『………お姉ちゃんの』
俯いたまま、空虚に向かって重く呟く。
やはり、聴き慣れた返事は帰ってこない。
解呪。
何千何万もの呪力の結び目を読み、一つ一つほどいていくという、呪われてる私本人にしか出来ないやり方。
全てを支配下に置き、後は晴れて自由の身……か。
「高専の武器庫には“呪具”も……元から呪いが篭ってる道具もあるし、雑魚呪霊くらいならオマエでも祓えるから安心しろよ」
ぶっきらぼうなのは変わりない、だけどかなりの有益情報が五条くんから飛んでくる。
お姉ちゃんの呪力に頼りきりになる事態は何とか回避できるかもしれないのか。
『………でも、母親もどっか行っちゃいましたし身元引受人もいませんよ。手持ちも雀の涙ですし』
「いや、呪術高専は学費全面免除だぞ」
『…なに？』
「高専付属の寮だったら家賃も要らねーし」
『…むぅ、』
「任務を請け負えば学生相手にも給金が支払われる」
『………やっぱ頑張ろっかなぁ〜…』
「変わり身早……」
そんなこんなで半年遅れな私の呪術高専入学は決定したのだった。
まぁ、縄解かれた瞬間お姉ちゃんが《うちの妹誑かしやがって！！！》と暴れ出しそうになるわ怒声が飛ぶわで散々だったのだけど。
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そす(プロフ) - ツバメさん» コメント感謝です。最近メンタルがガタガタだったので嬉しいです！ (2021年8月29日 19時) (
レス) id: 4547e6e600 (このIDを非表示/違反報告)
ツバメ - 面白いです更新頑張って下さい (2021年8月29日 18時) (レス) id: 020ea1b549 (このIDを非表示/違反報告)
そす(プロフ) - 鼓舞の言葉が胸に染み渡りました。沢山の応援コメントに感謝の気持ちでいっぱいです、ありがとうございます。 (2021年8月26日 9時) (レス) id: 4547e6e600 (このIDを非表示/違反報告)
- 投稿、読みました。私は作者様のつくる作品が大好きです！！いつまでも更新待ちます、体を壊さないように気をつけてください！ (2021年8月26日 0時) (レス) id: 4299f9747a (このIDを非表示/違反報告)
桜餅 - こんな神作品に低評価なんて信じられません…。落ち込むとは思いますが、気にしすぎないようにしてください。作者様は神です( ・∀・)ｂ！！ 深夜にすみませんm(__)m (2021年8月26日 0時) (レス) id: 5f499357d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：そす
| 作成日時：2021年8月21日 15時
