副担任を落としたい。【五条悟】

1.急接近 ページ3

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───波乱万丈の日々に訪れた、ひときわハチャメチャの交流会を紆余曲折交えつつ終えて。

放課後の職員室、危険や緊張と常に隣り合わせの呪術師にとっては、珍しいと言える平穏な時間。


少し大きめな黒塗りのソファに腰を沈ませ、私は個人で制作している思い出アルバム作りに勤しんでいた。
目下の四角いテーブルには、私のカメラが大量に納めた京都姉妹校交流会の写真が並んでいる。


団体戦に野球と動きが激しい為ブレ率も自然と高くなるが、それを差し引いても中々いい色合いに現像出来ている。
出し惜しみせずお高めの品を買って正解だったな。


宝物に等しきそれらを一枚一枚、愛おしく手に取り整理しながら、早くも懐旧に浸る。

そんな安寧の時を享受していた、筈だった。


『………あの、流石に目隠し越しでも視線が痛いんですけど』


いつしか私の向かいに座りその作業をじろじろと見ていた五条先生は、写真をより近くで見たいと言い出し、さっき私の左隣側に移動した。
筈だ。

しかし、何故か事あるごとにズイズイと身体をこちらに寄せてくる為、最初に座っていた位置から小柄な人2人分くらいは移動している。


そして今や完全に、もうぴったりと。
私の肩と五条先生の腕がくっついている状態である。

ソファの肘掛けに挟まれていて逃げ場が無いという絵面で、さっきまで目の前にあったテーブルは随分遠く見えた。

「えーだって、これくらい近づかなきゃ手元の写真見えないじゃん？」

『いや視線が全然手元に向いてないから言ってるんですよ』

「お、バレてたか」


にこやかにとぼける五条先生に思わず呆れ顔を返す。なにゆえの虚偽申告だ。

こうして横に並ぶと上背の違いで見下ろされる形になるが、それでも明らかに彼が揶揄いの念を込めて適当な返答を返しているのが声でバレバレだった。

そもそも貴方より目が良い人とかこの世にいないでしょうが。


『……こうして改めて一枚の写真として見てみると、初めて出会った頃に比べて皆いい表情してますよね。特にこれとか』


目を逸らしつつ手に取った一枚の写真。

サヨナラホームランを決め手にした勝利に大はしゃぎな皆と最後に撮った集合写真だ。

2.誤魔化し→←夢主イラスト＆イラスト頂きました！！！（感謝）

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