杉沢第三高校一年担任教諭は冷静を心がけたい。【呪術廻戦】

5.呪霊 ページ6

虎杖くんに蹴られた呪霊がよく分からないうめき声を上げつつ体を立て直す。

「い、いまぁあなんじぃぃ」

「これが呪いか、思ってたのと違うな」

『虎杖くん、無事で何よりです！』

「おう、先生も！」


虎杖くんが佐々木さんを抱えたまま視線をこちらに向ける。

　
(ええ、いや、ほんと、虎杖くん強すぎじゃない…？)


2人を呪霊から引き離し、容態を確認する。

良かった、2人とも息がある。井口くんは頭を酷く怪我してるから、すぐに病院に連れて行かないといけない。


「なんで来たと言いたいところだが、良くやった」

「なんで偉そうなの……ちなみにあっちで呪いバクバク食ってんのは？」


あの犬、最初はいなかった筈だ。額に紋章のようなものがあり、明らかに普通の犬とは違う。


「俺の式神だ。2人とも見えてんだな、呪いってのは死に際とか特殊な場を除いて普通見えねえんだよ」

「たしかに俺今まで幽霊とか見たことないしな」

『私もそうですよ、正直色々半信半疑でしたが……今のでやっと信じられました』


そう言い終わってから、後を追うように身体が痙攣を再開した。

目の前で呪いであろう犬が呪いの化け物の目玉とか骨とか内臓とかをボリボリ……


(あーもう、いちいちビビんな私！)

(どっちかっていうと犬派でしょ！？落ち着け私！！)

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