杉沢第三高校一年担任教諭は冷静を心がけたい。【呪術廻戦】

28.考察 ページ30

呪術師以外の進路を断ち切るような教育方針ならともかく、普通の高校生として潜入する任務なんて最低限の知識は有してないとこなせないだろう。

それ以前に高校から学び始める学問や教養は非常に幅広く、生徒の視野を広げるのに一役買い、柔軟かつ的確な状況判断や戦略を立てる上での礎となり、簡単に欠かすとは到底考えられない。

次に勉強方法。通信教育制度は考えられなくも無いが、独学は個人差も広がる上に到達度を確認しにくいから無い寄り。



更にいくつか段階を飛ばして、ここからは私が勝手に立てた仮説。

あらゆる箇所に“おそらく”が入るものだ。


五条さんや伏黒くんとは違い、前線には出ないが後始末や見回り、事務作業などのサポート的な役割を担っている方々が一定数存在しているとして。

そのサポート型の関係者が生徒達の一般教養を受け持っているのだとしたら。

今回の一件で完全に呪いを感知、視認できるようになった私はそっちの分野でなら、手先くらいには使えるんじゃないか。


ぐだぐだ長ったらしいが、ここまでが私の予測だ。


(……さて、どこまで当たってくれるか立証開始と行こうか)


『五条さ──「Aさん！！やっと見つけた、すぐ病院に戻ってください！！」いや今ちょっと話の「「今・すぐ・に！！！」」……はい、本当にごめんなさい』


結果、看護師さん達の怒鳴り声によりかき消され立証ならず。

病院へ強制連行され、五条さんの白い髪と黒い衣服が視界から遠のいて消えていく。

……結構頑張って頭働かせたのに締まらないな。


(せめてちゃんと答え合わせぐらいさせて欲しかった……)

仕方がない。五条さんのお眼鏡にかなうことを寝心地の悪い病院のベッドで祈ってみるか。

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