【ＷＴ】生き残ってしまった少女は… (ページ14)

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『かはっ…
っ～～』

２時間後、やっとの事でお父さんとお母さんから解放されて痛む身体に鞭を打ちながら自分の部屋へ戻ります。

あぁ、明日は学校に行くの無理ですね…

こんな身体じゃ、まともに動けないです…

学校に行くふりをしてトリガー起動したまま本部にいましょうか。

包帯も、昨日沢山買っておいて良かったです…

暫くは包帯だらけですね…

氷なんて私が使える訳ないですから勿論、お粗末な応急処置にしかなりません。

私の手元にあるのは自分で買った包帯位しかないですから。

湿布とかはお父さんとお母さん、お兄さんに匂いでバレてしまいますし、なんと言っても傷に染みるのです。

そんな事をしたら確実にトリオン体にもなれなくなってしまいます。

テキパキと身体に包帯を巻き、黒江さんに連絡を入れます。

Aこんな夜遅くにごめんなさい。明日、用事が出来てしまったので学校をお休みします。担任の先生に伝えておいてください。お願いします。

これ、お父さんとお母さんにバレてしまったらどうしましょう…

今度はもっと凄いですかね…

そのことに気付いた私の手は震え出してしまいます。

いっか、そしたらその時は諦めてしまいましょう。

結局、私の居場所はあの家(・・・)しかないのですから。

私が悪いのですから。

明日はいつもよりうんと早く起きてやる事やったら直ぐに本部に行きましょうか。

その方が幾分か安全な気がします。

包帯がバレることもないですし、同じ学校の人に会うことも無いです。

明日の事は今日考えて、明後日の事は明日考える。

出来損ないの私が、今出来る事はそれくらいしかないですから。

汚れてしまった服を脱いで新しい服に着替えます。

目覚ましをいつもより２時間早くセットします。

電気を消して、ベッドに横たわります。

傷口が圧迫されて痛いですけど気にしません。

昔は痛くて痛くて泣いて、傷口に涙が染みてもっと痛くなった事もありました。

だから、泣きません。

気にしません。

明日を生きる事だけを考えるのです。

『おやすみなさい、私。』

あぁ、このまま永遠に覚めなければどんなに幸せな事なのでしょう。