吸血鬼娘は日傘をさす3【ONEPIECE】 (ページ28)

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第百二十話:兄貴分の特別な人たちページ28

レストランバラティエから離れ、航海術を持つヨサクの案内のもとルフィ達はココヤシ村へと進んでいた。

パタパタと仰ぎながら身を丸めて陽射しから隠れるAはルフィに寄りかかっていた。対しルフィは特に気にする様子を見せない。昔からこうなのだ。

サンジが文句を散々言っていたが、ルフィもAも何も言わず傍に寄り添っていれば暫くして静かになった。
これが普通だと察したのだろう。それに、今はナミのことが最優先だ。

「＿＿＿とにかくメシにしようぜ」
「そうだ!メシだ」
「え、メシ？」
「何食いたい？」
「骨の着いた肉のやつ!」
「あっしモヤシ炒め」
「私はおにぎりで」

各々のリクエストを聞いたサンジはテキパキと料理を進めていく。

「いやぁコックいれて良かったなぁ！」
「そうね。航海も彼のおかげで安心だわ」

Aとルフィのはしゃぎ声に、ヨサクは額に汗を流した。ゾロが頭とした男と、パーソナルスペースに入ることを拒絶せず、寧ろ自分から接している少女。あのゾロが認めたということもありヨサクは勿論ジョニーとて信頼はしている。

ルフィはあのクリークを倒したらしいし、Aは呑気にお茶を飲んでいたらしい。ゼフ曰く、「ガキの成長を見守ってるんだろ」とのことだ。

見た目幼女なのに、と全く掴めないAに視線を寄越した。

「あら、どうしたのヨサクくん」
「い、いえなんでも」
「肉！」

こっちも全く掴めない人だと、ヨサクは思った。思えば理解しようとして出来る人たちでは無い気がする。