第九十五話:誰かのおすすめ料理 ページ50
「サンジ、雑用とっとと働け！」
ゼフが怒鳴れば二人は各々息を吐いて店内へと戻って行った。その後ろ姿を見ていれば、ゼフに声を掛けられる。
「あんたも入れ」
「私は」
「いいから、入れっつってんだろ」
少し嗄れた声に瞬きをする。姿を奥へ消したせいで見えなくなったが、悪い人間では無いことは確かだろう。海賊に言いも悪いもあるかと思ったが、そういうことではない。
Aは苦笑して、店内の入口から入店した。
キチンとここのオーナーから招かれた為に足は身軽だ。日傘を閉じ、店内に入るとナミと目が合う。ヒラヒラと手を振る彼女の席の料理はまだ減っていない。
「A！」
ナミが隣の椅子を軽く叩くので、Aは笑みを漏らし隣に座る。あどけない笑顔にまだ彼女たちが子供だということ実感させられる。
食事をして笑っていられる。なんて羨ましい事か。
どんちゃん騒ぎはなれている。けれどどこか輪に馴染めない自分がいることも理解していた。
「......」
「......どうかしたのA？」
「いいえ、なんでもないわ。それにしても美味しそうね」
並べられた料理を眺めながらそういうとナミも同意する。流石と言うべきか、やはり本職が作ると違う。
そんな事を考えていたらナミがサンジに口説かれていた。少し意識を逸らしていただけでこの場が注目を集めていることに気づきAはいたたまれなくなった。
「＿＿＿障害ってのは俺のことだろ？」
ハッとした様子でサンジが言葉を紡ぐのを止める。
ゼフが片手にいくつかの品を載せた状態で現れた。
「＿＿＿クソジジイ」
「いい機会だ、そいつらと一緒に海賊になっちまったらどうだ」
ゼフがAの後ろにたち、それらの品を配膳してくる。頼んだ覚えはないと言おうとしたAの心を読み取ったのだろう。
「なに、どこかの馬鹿吸血鬼が同じ吸血鬼が来たらコイツの美味しさを広めて欲しいって言ったもんでな。俺の意思じゃねぇ、文句はアイツに言え」
「ばかきゅうけつき......ってのは海軍中将のことかしら」
「そうだよ馬鹿が」
何故か罵倒されたが、そこに悪意がある様には思えずAは視線をずらした。
白米、焼き魚、卵焼きに豆腐の味噌汁。写真でそれは見たことがあった＿＿＿ワノ国の料理だ。
「＿＿＿いただきます」
Aは手を合わせ初となるワノ国の料理を口に頬張った。
「美味しい」
言葉が口からこぼれ落ちた。脳から直通で反射のように。
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ゆおゆお - とっっても好きです！更新頑張ってください！ (8月28日 18時) (
レス) id: 3120b2a8d7 (このIDを非表示/違反報告)
ぺお - とっっっても好きです！！！ (7月26日 5時) (レス) @page25 id: 9c7d7bec90 (このIDを非表示/違反報告)
正体不明の生き者 - 無理しないでに頑張ってください❌無理しない程度に頑張ってくださいです!すいません💦 (7月5日 15時) (レス) @page5 id: 92db999cd5 (このIDを非表示/違反報告)
正体不明の生き者 - まってめっちゃ好きです…（ ; ; ）無理しないでいでに頑張ってください！！ (7月5日 15時) (レス) @page5 id: 92db999cd5 (このIDを非表示/違反報告)
やぁでぅん - 吸血鬼の大人っぽい主人公最高です！！これからも更新頑張って下さい！ (7月2日 4時) (レス) @page3 id: 92500eea4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：U・K | 作成日時：2023年6月26日 21時
