第七十八話:懐いてくる動物 ページ32
島では雨が降っておらず、散策がしやすいように思えた。
近くの海岸に船を置き、島内を散策する。
「にしても変なものが多いわね」
植物が舌を持っていたり鳴き声のような威嚇の声を出したり。動物だってそうだ。図鑑に乗っているような個体とは違い変異種のような物が沢山見られる。
「海域の影響かしら」
「お、おい！Aッ早く来ないと置いてっちまうぞ」
「にしてもやっぱり海なんて何が起こるかわからないわね。そのうち人体にも影響を及ぼしそうだわ」
海王類然り、あれは元の生物がなんらかの影響で変異したものだと言われている説がある。主に生存本能による変化だ。環境に適応する為に変異することなど普通だが、この島はどう言った過去があり生物全般が変化しているのだろうか。
「放っておいても勝手に来るだろ」
「でもなぁ」
「腹減った、俺は寝る」
一方ゾロが鼾をかいている声が聞こえるためそう遠くには行かないだろうと判断したAはフラフラと森の中に入った。
「果実なんかは普通ね」
普通に実のなっている果実を1口口に含めば甘酸っぱい。毒なんかもなく普通のものだろう。
「あれは、狐？いや、兎っぽいファーもあるわね。」
真っ白な兎と狐の首根っこを掴んで見ればワタワタと両手両足をバタバタとさせる。
「危害を加えるつもりは無いから大人しくして頂戴な」
しばらく観察しているうちに狐もとい兎は大人しくなった。
「......うん、ありがとね」
そう言って地面に下ろしてやればジッと見上げてくる。
「コンッ」
そう言って掌にグリグリと額を押し付けてくる狐もとい兎。
「なぁに？どうしたの」
「コンコンッ」
そう言って走り出す狐もとい兎は少しすると後ろを振り返って再び鳴く。
「着いてこいってことかしら」
Aは狐もとい兎の後を付いていく。機嫌の良さそうな狐にはどこか見覚えがあった気がするが、記憶には無いので気の所為だろう。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 260人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆおゆお - とっっても好きです！更新頑張ってください！ (8月28日 18時) (
レス) id: 3120b2a8d7 (このIDを非表示/違反報告)
ぺお - とっっっても好きです！！！ (7月26日 5時) (レス) @page25 id: 9c7d7bec90 (このIDを非表示/違反報告)
正体不明の生き者 - 無理しないでに頑張ってください❌無理しない程度に頑張ってくださいです!すいません💦 (7月5日 15時) (レス) @page5 id: 92db999cd5 (このIDを非表示/違反報告)
正体不明の生き者 - まってめっちゃ好きです…（ ; ; ）無理しないでいでに頑張ってください！！ (7月5日 15時) (レス) @page5 id: 92db999cd5 (このIDを非表示/違反報告)
やぁでぅん - 吸血鬼の大人っぽい主人公最高です！！これからも更新頑張って下さい！ (7月2日 4時) (レス) @page3 id: 92500eea4b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：U・K | 作成日時：2023年6月26日 21時
