第七十四話:お礼と夢 ページ28
「ありがとな」
「え？」
甲板でダラける一同を他所に、ウソップが声を掛けた。Aは目を瞬かせて首を傾げる。
「カヤの事だよ」
「ん、嗚呼。別にお礼を言われる事なんて何もしてないわよ」
それでも大事なお嬢様守ってくれたことには礼を言いたいのだろう。感謝の言葉と共に頭を下げてきた。
純朴な少年だと、Aは頭を撫でながら思う。少し照れ臭そうにして顔を上げたウソップは鼻の下を擦り笑った。
「そういやAはなんで海賊になったんだ？」
「......ウソップの坊やはなんで？」
「俺か？俺は勿論勇敢な海の戦士になるためだ!」
胸を張るウソップ。Aは口から出そうになった言葉を押し殺し、ふわりと笑う。
「素敵ね」
「お、おうありがとな......で、なんでAは船に乗ったんだ？というかいつから？」
「私十五年前以降の記憶が無くてね」
「えぇっ」
「ずっと村にいるよりかはルフィについて行って手掛かり探した方がいいかと思って」
「さりげなく言ってるけどヤバいぞ」
「アハハッそうね」
「笑い事じゃねぇってぇ」
豪快に笑うAにツッコミをいれるウソップは、呆れ顔で見下ろした。
「そういや本当に吸血鬼なのか？」
「えぇ。八重歯鋭利でしょ」
あー、と歯茎を見せてくるAの八重歯は確かに普通より長い。とはいえ常人よりも長く鋭利というだけの歯でこれで皮膚が裂けるのか、とウソップは考えただけで身震いした。
「大丈夫、噛みやしないわ」
あからさまにほっとした様子を見せるウソップが可愛い。Aはにんまりと笑みを浮かべたあとメリーに視線を向けた。
「......なんだかあっという間に仲間ができちゃったわね」
ルフィ
A
ゾロ
ナミ
ウソップ
「流石ね」
潮の香りを味わいながら呟く。Aの視線の先には今だテンションが高いルフィがいた。
第七十五話:子供の落書きに近しい→←第七十三話:お嬢様と吸血鬼
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ゆおゆお - とっっても好きです！更新頑張ってください！ (8月28日 18時) (
レス) id: 3120b2a8d7 (このIDを非表示/違反報告)
ぺお - とっっっても好きです！！！ (7月26日 5時) (レス) @page25 id: 9c7d7bec90 (このIDを非表示/違反報告)
正体不明の生き者 - 無理しないでに頑張ってください❌無理しない程度に頑張ってくださいです!すいません💦 (7月5日 15時) (レス) @page5 id: 92db999cd5 (このIDを非表示/違反報告)
正体不明の生き者 - まってめっちゃ好きです…（ ; ; ）無理しないでいでに頑張ってください！！ (7月5日 15時) (レス) @page5 id: 92db999cd5 (このIDを非表示/違反報告)
やぁでぅん - 吸血鬼の大人っぽい主人公最高です！！これからも更新頑張って下さい！ (7月2日 4時) (レス) @page3 id: 92500eea4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：U・K | 作成日時：2023年6月26日 21時
