第六十七話:静観者 ページ21
「さぁ行きましょう。執事さんとウソップの坊やに貴方を傷付けたら叱られてしまうのは私だから安全圏に動かさせてもらうわよ」
カヤの手を引きながらウソップたちの元へと案内する。ゾロの気配を何故か濃く感じるので、恐らくといった形だが。
「いたわ」
「......ウソップさん、クラハドール」
「急がないでお嬢さん」
飛び出していくカヤを引き留めようと手を伸ばしたが届くことはせず空振りした。
「カヤ〜!!!」
「俺の背後から近づくんじゃねぇえ!!」
クラハドールの攻撃がウソップの背中を掠め取った。
「......酷い血の匂いね」
遠くからでもわかる噎せ返るような血の匂いに顔を歪める。Aはハンカチで口元を抑えながら、カヤとウソップの前に立つクラハドールの間に立った。
「随分と、手の込んだ計画ねキャプテンクロ」
「俺をその名前で呼ぶんじゃねぇ」
「随分と余裕が無いわね。計画を頓挫されて機嫌でも悪いのかしら」
余裕綽々な態度を見せるAを睨みつけてくるその目は正しく警戒している子猫と一緒だ。なんと可哀想なことか。
そして酷く可愛らしい。
「そんな風に爪が甘いから」
ひくりとクラハドールが眉を動かす。不快感を隠そうともしない表情を見ていると煽りがいがない。
「上手くいかないのよ、小僧」
刹那Aに鉤爪が襲いかかる。
鼻と顎と首と服、横一直線に切り傷が入ったAからは、切られた箇所から血が溢れてくる。
「......痛いじゃない」
「グッ」
クラハドールにAの足蹴りが直撃し、後ろに飛ばされ体制を崩す。
「顔に傷ついちゃったわ」
そう言って頬に手を添えるAの顔には血が残っているだけで、傷跡ひとつない。
「貴様ッ」
「やめなさい!クラハドール!!」
クラハドールがAに飛びかかるところで、カヤの悲痛な声が飛び込んできた。
銃に手を当てていたAの手も、襲いかかろうとしたクラハドールも動きが止まる。
先に戦闘態勢を解いたのはクラハドールの方だった。
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ゆおゆお - とっっても好きです！更新頑張ってください！ (8月28日 18時) (
レス) id: 3120b2a8d7 (このIDを非表示/違反報告)
ぺお - とっっっても好きです！！！ (7月26日 5時) (レス) @page25 id: 9c7d7bec90 (このIDを非表示/違反報告)
正体不明の生き者 - 無理しないでに頑張ってください❌無理しない程度に頑張ってくださいです!すいません💦 (7月5日 15時) (レス) @page5 id: 92db999cd5 (このIDを非表示/違反報告)
正体不明の生き者 - まってめっちゃ好きです…（ ; ; ）無理しないでいでに頑張ってください！！ (7月5日 15時) (レス) @page5 id: 92db999cd5 (このIDを非表示/違反報告)
やぁでぅん - 吸血鬼の大人っぽい主人公最高です！！これからも更新頑張って下さい！ (7月2日 4時) (レス) @page3 id: 92500eea4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：U・K | 作成日時：2023年6月26日 21時
