第四十七話:最後は何も言わず ページ49
「五発？」
「鴉を仕留める為に必要な銃弾の数よ」
クロウが不快を隠そうともせず眉間に皺を寄せた。存外ポーカーフェイスが苦手そうな男が可愛らしくAはクスクスと笑ってしまう。
怒りを煽ることが上手いことだ。
「随分と、舐められたものですね」
鴉を呼ぶ声が空気中に響く。先程よりも大きな音がAの鼓膜を震わす。カァカァと鳴く鴉が宙で円を描きながら回っている。
「光線」
ビュンと熱を発する棒状の凶器が発射され、Aは咄嗟に身を翻して避ける。日傘が焦げる音がした。
「一発目」
そのままの体勢でクロウの腸目掛けて撃てば、クロウの横腹を掠め取る。上手い具合に避けられたようだ。
「光線分裂」
レーザーの銃口が二つに分かれ、Aに襲いかかる。
「邪魔ね傘」
地面を蹴り上げ、低空姿勢のままクロウの胸元に飛び込む。
「ッ」
肌が焼けるような心地がした。けれども顔には出さず、行動にも出さない。
「二発目」
飛び上がり右腕目掛けて銃弾を放つ。
「っ光線十組!!」
「三発目」
「光線フェンス」
「四発目」
カヒュ、と声が聞こえたが誰のだろうか。削れた地面の上で戦う二人はどちら共々息切れを起こしていた。
「五発目」
銃声が木霊する。飛び散った血の匂いが潮の香りと混ざりあっていた。
「楽しかったわ鴉の子......グッドラック」
Aが指を鳴らせば、カラスの子供は既にそこにはいなくなっていた。
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無 - クロウはバギーの仲間なんか (8月5日 16時) (
レス) @page45 id: 87a5915590 (このIDを非表示/違反報告)
無 - バギーがいるとこに他の海賊団もいるのか (8月5日 16時) (レス) @page37 id: 87a5915590 (このIDを非表示/違反報告)
無 - 吸血鬼て色々出来るのか...瞬間移動は普通凄い (8月5日 5時) (レス) @page22 id: 87a5915590 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：U・K | 作成日時：2023年5月8日 17時
