第四十ニ話:それは正しいか ページ43
スゥスゥと寝息を立てるゾロの頭を一撫でして部屋を出る。暫く目が覚めることは無いだろう。
そういうつくりになっていたと、なんとなく覚えているのだ。
「......なるほど。吸血鬼本来の姿が出るのはわかっていたけれど、こんな感じなのね」
鏡の前に映る少女はさして何も変わらない。ただ一点、変化が見られるのだとしたら。
「血を吸うと変化するものなのね」
漆黒の髪の毛が純白に染まっていたことくらいだろうか。それ以外の変化が見られない。
「あら、戻ったわ」
つむじから毛先にかけて色が戻っていく。まるで流水かのように流れていく様は少々面白かった。
けれどもそれはAが普通の人間では無いことを示唆するようなものだ。
「そうよね、私は吸血鬼なのよね」
陽射しに当たれば、身体が焼けるように痛くて、灰になる。
怪我をしても、異様な回復力ですぐに元に戻る。
血を吸わなければ生きていけない。
「十五年近くも、よく耐えられたわ」
フーシャ村にいた時、動物の血を使った料理のみでよく耐えていたとおもう。自分を賞賛したい。
「......ルフィの坊や」
胸の奥がドクドクと音を立てる。口の中に広がる血の味は確かに甘美なものだけれど、気に入らない。
自分が制御出来ないような感覚が胸の奥で火を灯しているようで嫌になる。Aは目を瞑って、太陽のような男の名前を呼んだ。
自己嫌悪で吐き出してしまいそうだ。
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無 - クロウはバギーの仲間なんか (8月5日 16時) (
レス) @page45 id: 87a5915590 (このIDを非表示/違反報告)
無 - バギーがいるとこに他の海賊団もいるのか (8月5日 16時) (レス) @page37 id: 87a5915590 (このIDを非表示/違反報告)
無 - 吸血鬼て色々出来るのか...瞬間移動は普通凄い (8月5日 5時) (レス) @page22 id: 87a5915590 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：U・K | 作成日時：2023年5月8日 17時
