第四十話:優しい気遣い ページ41
「お嬢ちゃんって、あなたどう見たって私より年下でしょ」
「今はそんなことよりお嬢ちゃんについて知りたいわ」
ジッと見下ろしてくるオレンジの少女の目を見つめ返す。少しの気味の悪いものを見る不快感と、不満さ、戸惑いが目の色で判断できた。
「そんな警戒しなくてもなにもしないわよ」
そこで顔の力が抜けた事に気づき、Aは内心ショックを受けた。
「ごめんなさい、不快にさせたのなら謝るわ」
眉を下げ、謝罪の言葉を延れば、驚愕したような顔を見せたのち視線をそらされた。
「A」
「A？」
「それが私のお名前よ。お嬢ちゃんは？お名前なんて言うの？」
「......ナミ」
茶味がかった瞳を見上げながらAは名前を繰り返し脳内で呼んだ。
「おう、うちの航海士になるんだ」
「あら、そうなの。これから大変だと思うけれど宜しくねナミ嬢」
「ちょ、私そんなこと一言も」
とてつもなく犬に吠えられているルフィに苦笑しながらもどこか楽しそうなAにナミは眉をひそめた。
「これシュシュを虐めるんじゃない小童共」
ふと聞こえてきた声に全員が意識をそちらに向けた。
「おっさんだれだ？」
「わしはこの町の町長じゃお前たちこそ何者じゃ？」
「お姉ちゃんあったよ私のテディベア!!」
現場の情報収集が着く前にどんどんやってくる声。
なにをしているんじゃ、と叱る町長と顔面が蒼白な少女。相変わらず犬と喧嘩するルフィに呆然と立ち尽くしてるナミ。
そして血まみれのゾロ
「坊やごめんなさい、ここらにお医者様はいらっしゃらない？」
「医者？ってお前さんどうしたんだその怪我」
「とりあえず手当しないと」
何をやるべきか思い出したのに、それを断ったのは他の誰でもないゾロだ。
「いいって、坊やあなた」
「ねりゃ治る」
「坊や人間でしょう、寝て治るわけ」
「お兄ちゃんうち使う？」
ティディベアを片腕に囲った少女は、不安げにAを見上げた。
「......」
「......わかったわ。ごめんなさいお嬢ちゃん少しだけ貸しててもらえる?」
Aがそう言って頭を撫でれば、少女はこくりと可愛らしくうなづいた。
「じゃあベッドときゅーきゅーばこの用意するね」
「ごめんなさいねお嬢ちゃん」
「いいの!それにお姉ちゃん私の事守ってくれてたでしょ？」
少女とのやり取りの後Aがゾロを横抱きして家に駆け込んだ。
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無 - クロウはバギーの仲間なんか (8月5日 16時) (
レス) @page45 id: 87a5915590 (このIDを非表示/違反報告)
無 - バギーがいるとこに他の海賊団もいるのか (8月5日 16時) (レス) @page37 id: 87a5915590 (このIDを非表示/違反報告)
無 - 吸血鬼て色々出来るのか...瞬間移動は普通凄い (8月5日 5時) (レス) @page22 id: 87a5915590 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：U・K | 作成日時：2023年5月8日 17時
